誘惑していたのは私の方でした。３【ダイヤのＡ】

57 新作新作新作だ ページ17

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自分の方に向くAの顔。



ちょっと瞳が涙で揺れていた気がする。



怖かったのか？



あ「……シャルロットぉ…」



なんだそっちかおい。



怖いんじゃねーのか。



でもまあ、とりあえずそんなことはいい。



あ「……んっ」



キスをした。



手を握る力を強くする。









結局映画はキスで終わった。



あ「シャルロット、可愛くて好きだったのに」



倉「まだシャルロット気にしてんのかよ」



今は怖い映画のあとの低いテンションを戻すため椅子に座ってトーク中。



あ「はぁ……」



倉「ったく。ほら、Aが撮りたいっつってたプリクラ行くぞ」



あ「う、うん！」



Aの手を引く。



あ「あ、そうだ！あの…さ、帰りにコンビニ行ってほしいんだ」



倉「なんか買うのか？」



あ「うん！ぷっちょの新しい味出たからさ！新作だよ新作！」



倉「ふーん」



ぷっちょには興味ねぇ。



あ「え？ねえ。なに味のぷっちょとか聞こうよそこは！」



倉「またどうせ変な味なんだろ？」



あ「そういう問題じゃなくて！彼氏なんだから会話を広げようとしようよ！」





ま、それもそうだな。



倉「じゃ、なに味？」









そこで、Aは "えへへー" なんて無邪気に笑った。









あ「わさび醤油味」

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