27 ページ27
何回か家に呼んだりしてるのに、
名前も呼ばずに会話してたなんて。
「で、どーしたの?」
「え?」
「さっき俺になんか言おうとしてたでしょ?」
「あー、うん。
えーっと・・・、、あれ、なんだっけ?」
「えー?」
「ごめ、忘れちゃった」
ホントは忘れてなんかないけど。
「えー、思い出してよ!気になるじゃんかー」
「ごめんごめん、思い出したら喋るから」
"一ノ瀬君って、後悔してることとかないの?"
・・・ホントはそれが聞きたかったんだけど。
私が名前覚えてたくらいで
すっごい嬉しそうにする彼の顔見てたら、
そんなつまらない話できないなって。
「Aさん?」
「え?」
「大丈夫?」
ったく、なんでコイツはこんなに察しが良いんだろう。
「大丈夫、だけど・・・
あ、やばい・・・ハンバーグ焦げる!!」
「ええ!?
ちょっと、急いでAさん!!」
せっかく作ったのに、黒焦げなんて悲しすぎる。
「良かった、セーフ!!」
「ほんと!?良かったあ〜!!」
幸い、黒焦げは免れた。
ちょっと固くなっちゃったかもしれないけど。
「そーいえばAさん、水族館行ったんだっけ?」
「あー・・・うん。」
急に春樹の話題を振られて戸惑う。
「どーだった?」
「・・・楽しかったよ?」
「えー、感想フツーすぎ。」
不服そうに、カウンターに肘をつく。
「だって、」
・・・早くこの話を終わらせたいから。
「イルカ可愛かった?
ショーとか見た!?」
「・・・なんか、凄かった。」
「凄かった、って?」
・・・まだその話をさせるのか。
「・・・私としてはね、
水族館って明るい時間に行くものだと思ってたわけですよ」
「うんうん」
「だけどね、最近は
"夜の水族館"って言うのが流行ってるらしいじゃないですか」
「あー、あるね」
・・・知ってるのね。
さすが若者。
「私、そういうの知らなくて。
カクテルとか飲みながらペンギンとか見たの。」
「へー、なんかロマンチックじゃん」
「・・・そうなの。
凄いお洒落で、大人で。」
・・・私が、凄く子供っぽく見えた。
「私、・・・なんか悲しくなっちゃったの」
「・・・そっか。」
・・・ほら、やっぱりなんか暗い感じになっちゃった。
「・・・ご、ごめんねー?なんか。
ほら、食べよっか!」
「___ねえ、Aさん」
「・・・ん?」
「今度、俺とデートしよ?」
「・・・え、」
・
41人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Julia(プロフ) - イチゴさん» レス遅くなってごめんなさい!とっても嬉しいお言葉、本当に感激しています><これからもどうぞよろしくお願いいたします・・・! (2018年1月7日 0時) (レス) id: 5d9e2ea9d3 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴ(プロフ) - なんか言葉だけじゃ表せないぐらい面白かったです!なんか意味不明ですかね?(-ω-;) あと焦らずゆっくり更新頑張ってください!(*´▽`*) (2018年1月3日 2時) (レス) id: 5cdffbbcc0 (このIDを非表示/違反報告)
Julia(プロフ) - 翡翠葛@優杏さん» コメントありがとうございます!一ノ瀬君の可愛さがより伝わるよう、これからも頑張ります!!これからもどうぞよろしくお願いします<(_ _)> (2018年1月2日 15時) (レス) id: 32a8b9c6f7 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠葛@優杏(プロフ) - 一ノ瀬くん可愛すぎやしませんか…?一ノ瀬くん可愛いし文の書き方好きだし…むっちゃおもしろいです! (2018年1月1日 23時) (レス) id: 3eab18cbf5 (このIDを非表示/違反報告)
Julia(プロフ) - リンクさん» レス遅くなってしまってゴメンナサイ!とっても嬉しいです、ありがとうございます(/ω\)更新頑張りますのでどうぞこれからもよろしくお願いします! (2017年11月22日 1時) (レス) id: 5d9e2ea9d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Julia | 作成日時:2017年4月22日 12時