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TH「えー、今日も遅いのー？」
パンを頬張りながらムスっと膨れるテテ。
ライオンさんみたいな大きな口はたくさん詰め込めるようで、どんどん膨らんでいく。
「やる事が多くて、」
TH「でも昨日も！その前も！その前も！！ずっと遅いじゃん！！」
‘昼も会えてないし！！’とご立腹の五歳児。
確かに急に仕事が立て込んでしまってテテとは出勤前のこの時間ぐらいしかちゃんと話せてない。
それこそ探りを入れられる隙もないぐらい時間が合わなくて。
なのに少しホッとしている自分もいて。
気持ちの行く先が定まらないから、本音を言うと若干有り難い距離でもあるんだよね・・・。
もっと言えば一度自分んちに帰って欲しいぐらい。←
「仕方ないじゃん、仕事なんだし」
TH「仕事と俺とどっちが大事なの！って聞くよ！？」←
「仕事だわ、バカヤロ」←
TH「ひどすぎる！！」
キャンキャン吠えるテテに、はいはいと相づちを打って飲み干したカップをキッチンへ持っていくと、通知を知らせる音が鳴った。
朝から誰だよ、とカトクを開けばあの電話から会えてない相手。
＜今日は？19時ぐらい＞
ミンソクとは連絡を取りつつも予定が合わなくて、未だに持ってる箱もバッグの底に眠ったまま。
そろそろテテともゆっくり話したいと思うけど、まずは過去から向き合うか。
キッチンからこっそりテテを盗み見れば、テーブルで不貞腐れた顔してテレビを見てて。
・・・面白くなさそうに突き出た唇が可愛い。
「テテ、ごめんね。だから今日もご飯一人でお願い」
TH「・・・やだって言ったってそうなるんでしょー」
「ごめんってば。でも明日は早く帰るから、ね？」
TH「・・・ほんと？」
「うん」
TH「絶対だよ！？約束して！」
「はいはい〜」
椅子に座ったままのテテに近寄って小指を差し出し顔を覗き込めば、久しぶりに見れた幼さの残る笑顔を私に向けて。
きゅう、と上がる口角をそのままに可愛いキスを寄越して私の腰に抱きついてくる。
TH「俺、明日だけが楽しみ」
「大げさ〜」
TH「もう、ヌナぁ〜、」
胸の下辺りで頭をぐりぐりと押し付けてくるテテの頭をよしよしと撫でて。
甘え上手だなぁ、なんて考えていれば。
「・・・こら、テテ」
TH「ん〜♡」
「お尻撫でない！スカート捲り上げないの！」
TH「あうっ！痛い！」
大きな手をぺシっと叩いてお尻から剥がして、踵を返して寝室へ支度に向かう。
全く、すーぐ調子乗るんだから。
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みあも(プロフ) - こんにちは！クズ元カレと再会したシーンでは思わず泣いてしまいました。テテの包み込む優しさに涙が(;;)本当に素敵で大好きな作品です。この作品に出会えてよかったです。ありがとうございました！ (2021年6月7日 9時) (
レス) id: 2123f5cbc8 (このIDを非表示/違反報告)
あみ - 最高でした。所々、私自身も涙を流してしまいました。。。 感動的で時に少しHな部分もあってすごく楽しめました。ありがとうございました。 (2021年3月30日 17時) (レス) id: b5b319fcf8 (このIDを非表示/違反報告)
りーりー - 早く結ばれろって毒付いてたけど(すみませーんw)好きな人＝付き合いたい人とは違うって思いました。← (2019年10月5日 7時) (レス) id: 37e0abcb10 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 長くなってしまいましたがこんな素晴らしい作品を読ませていただいて心から感謝します。これからのアウラ様の幸せを願っています！ (2019年4月11日 23時) (レス) id: 65b302e09c (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 共感できるし、何より自分も子供好きだからこそ辛い事とかも…そんな寂しさから何となく男の人を求めてしまうのも、軽い関係だけで終わらせたいと思うのも。何だか自分語りみたいになってしまって申し訳ないのですが夜にギャン泣きしてしまうくらいには感動したので (2019年4月11日 23時) (レス) id: 65b302e09c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アウラ
| 作成日時：2017年11月11日 21時
