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TH「ヌナー！！」
人混みの中で声のする方に顔を向ければ、飼い主を見つけて前足ならぬ前右腕を、尻尾のようにぶんぶんを振る大型犬。
無邪気に私を呼ぶ姿も可愛いな、なんて思いつつ近づいて。
「わ、もう買ってくれてるの？ありがと」
TH「うん！俺のと半分こしよ♡」
SR「あー、甘い。甘すぎる、ゲロ甘。やめときゃ良かったわ」
先に食べ始めてるサラがキンパにかぶりつきながら心底嫌そうな顔するから申し訳ないと思うけど、気分はどこか浮き立ってて。
「・・・羨ましい？」←
SR「朽ちればいいのに♡」←
TH「んふふ♡俺ら、仲良しだから〜♡」
箸を握りしめてにっこにこのテテにサラは冷たい視線を送ったけど、チラリ、と横目で私を見てくるからまぁね、と頷いて。
「ケンカして、仲直りして。イ・A、腹括りました。今日帰ったらちゃんと話すよ」
SR「答え出てるから面白くないんだけど。ま、いいんじゃない、」
‘やっと進展っすなぁ’と言い方は素っ気無いのに目尻を下げてお茶を飲むから、心の底に密かな愉悦を感じちゃう。
テテがサラのキンパを横取りして ‘あれ？甘くないじゃん？’ ‘そういう意味じゃないし、ってか勝手に食べるな！’ と言い合ってるのを聞き流しつつ。
箸を手に持った時、聞き覚えのある甘ったるい猫撫で声が降って来た。
女「テーテ♡」
見上げずとも分かる、般若女だ。
というか登場しただけで場の空気を凍らせるって何。←
サラは大きな目を一気に鋭く細めて明らかに威嚇してるし、名前を呼ばれた当の本人はポカンと口開けちゃって。
そんな二人を気にも留めず今日も完璧に作り上げた顔で笑う彼女。
TH「・・・は、え？え、何、その呼び方、」
女「え〜？やだぁ、テテがそう呼んでって言ったんじゃない、昨日」
TH・SR・A「「「昨日？」」」
女「ふふ、昨日のテテ、すっごい可愛かったぁ。帰らないでーとか甘えてきて♡」
・・・何、それ。
TH「はいっ！？それ、俺！？」←
SR「うーわ」←
女「なのに帰っちゃうんだもん〜。次はお泊りにしてゆっくり飲も♡」
・・・呆れた。
何が早く帰りたかった、だ。
TH「次！？そんなのないし！何言ってんだよ！」
女「あ、やば、行かないと。また連絡するね♡」
そう言うと般若女は蔑んだ笑いを口元に浮かべて私を見下ろして。
勝ち誇ったように顔をツンと上げるときつい香水の香りを残して離れて行った。
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みあも(プロフ) - こんにちは！クズ元カレと再会したシーンでは思わず泣いてしまいました。テテの包み込む優しさに涙が(;;)本当に素敵で大好きな作品です。この作品に出会えてよかったです。ありがとうございました！ (2021年6月7日 9時) (
レス) id: 2123f5cbc8 (このIDを非表示/違反報告)
あみ - 最高でした。所々、私自身も涙を流してしまいました。。。 感動的で時に少しHな部分もあってすごく楽しめました。ありがとうございました。 (2021年3月30日 17時) (レス) id: b5b319fcf8 (このIDを非表示/違反報告)
りーりー - 早く結ばれろって毒付いてたけど(すみませーんw)好きな人＝付き合いたい人とは違うって思いました。← (2019年10月5日 7時) (レス) id: 37e0abcb10 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 長くなってしまいましたがこんな素晴らしい作品を読ませていただいて心から感謝します。これからのアウラ様の幸せを願っています！ (2019年4月11日 23時) (レス) id: 65b302e09c (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 共感できるし、何より自分も子供好きだからこそ辛い事とかも…そんな寂しさから何となく男の人を求めてしまうのも、軽い関係だけで終わらせたいと思うのも。何だか自分語りみたいになってしまって申し訳ないのですが夜にギャン泣きしてしまうくらいには感動したので (2019年4月11日 23時) (レス) id: 65b302e09c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アウラ
| 作成日時：2017年11月11日 21時
