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あんなにも酔っていたのに、覚めるのは一瞬。
酔いが引くのと同時に、血の気も引いていくようで。
何を言えばいいのか、何から説明すればいいのか、頭の中で必死に考えても上手く言葉にはならなくて、口がパクパクと動くだけ。
MS「・・・後輩？」
「・・・えっ、え、あ、えっと、」
ミンソクの声でやっと声が出せても、私を見据えたままのテテと目が合ったままじゃ何を言えばいいのか。
未だに何も言えずにいると、テテの瞳からすうっと温度が消えていくのが見て取れた。
「・・・っ、」
胸が抉られるように痛んで、目を逸らしてしまう。
・・・また、私は間違ったんだと気付いて。
「・・・テテ、」
MS「え？テテ、って、」
TH「ヌナ、何してんの」
何歩も後ろにいたはずのテテの声が傍から聞こえて、はっと顔を上げれば見たことのない冷たい瞳が私を見下ろしていて。
「あ・・・、」
TH「何してんのって」
「・・・か、彼に、話しが、あって、」
そう言うとテテはミンソクを一瞥して、また私を見下ろす。
TH「・・・あの時、別れてたんじゃないの？」
「そうなんだけど、」
TH「じゃあなんで会うの？なんで、・・・抱き合ってんの？」
「いや、それは、」
MS「だから話しがあったって言ってるだろ」
問い詰められる私を庇うようにミンソクが隣からテテに言い放つ。
TH「・・・あなたに聞いてないですけど」
MS「お前が話を聞いてないからだろ。ちゃんとAの話を聞いてやれよ」
TH「・・・っ、あんたに、」
「テテっ！ちゃんと説明するから！」
声を荒げそうになるのを止めようとテテの腕をぐっと掴めば、その手にテテの目線が落ちて。
言葉を飲み込んだテテがそのまま私へと目線を戻して分かる彼の表情に、ますます胸が詰まる。
・・・そんな泣きそうな顔しないで。
「テテ、」
TH「・・・帰るよ、」
有無を言わさず私の手をぎゅうと握ると、引っ張るように帰る方向に歩き出す。
ミンソクの前を横切る時にチラリと彼を見れば、大丈夫だと言うように顎をしゃくって見送ってくれるから、ごめん、と手振りで返して。
小さくなるミンソクの姿を気にしつつも、歩き進めるテテに手を引かれてる私はついていくので必死で。
「テテ、痛いよ、ねぇ・・・！」
TH「・・・・・・、」
私が何かを言えば必ず反応してくれてたのに、それもなくて。
今は、ただ、握られてる手が、痛い。
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みあも(プロフ) - こんにちは！クズ元カレと再会したシーンでは思わず泣いてしまいました。テテの包み込む優しさに涙が(;;)本当に素敵で大好きな作品です。この作品に出会えてよかったです。ありがとうございました！ (2021年6月7日 9時) (
レス) id: 2123f5cbc8 (このIDを非表示/違反報告)
あみ - 最高でした。所々、私自身も涙を流してしまいました。。。 感動的で時に少しHな部分もあってすごく楽しめました。ありがとうございました。 (2021年3月30日 17時) (レス) id: b5b319fcf8 (このIDを非表示/違反報告)
りーりー - 早く結ばれろって毒付いてたけど(すみませーんw)好きな人＝付き合いたい人とは違うって思いました。← (2019年10月5日 7時) (レス) id: 37e0abcb10 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 長くなってしまいましたがこんな素晴らしい作品を読ませていただいて心から感謝します。これからのアウラ様の幸せを願っています！ (2019年4月11日 23時) (レス) id: 65b302e09c (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 共感できるし、何より自分も子供好きだからこそ辛い事とかも…そんな寂しさから何となく男の人を求めてしまうのも、軽い関係だけで終わらせたいと思うのも。何だか自分語りみたいになってしまって申し訳ないのですが夜にギャン泣きしてしまうくらいには感動したので (2019年4月11日 23時) (レス) id: 65b302e09c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アウラ
| 作成日時：2017年11月11日 21時
