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「あ、ここでいい」
店から揃って出て、‘近くまで送る’と言う彼に振り返る。
散々飲んで、散々お小言を言われ、それから久しぶりに散々笑い合って。
髪も服も床も汚すこと無くて、きっとテミンさんも喜んでるね、←
なんて思うぐらいに上機嫌。
「はぁ、なんか、楽しかったね？(笑)」
MS「お前だけだろ」
「ごめん(笑)でも、楽しかったでしょ？」
MS「楽しかったわ、ムカつく」←
ミンソクの返事にあはは！と笑ったら酔いは足にもしっかりきてて。
よろける私をさっと支えてくれるから、昔のような距離で見つめ合って。
だけど高鳴らない胸が、答えを教えてくる。
「ミンソク、」
MS「・・・ん、」
「・・・ありがとう」
MS「・・・おう」
彼とここまで深く話したのは初めて。
初めて、私の閊えを軽くしてくれた人。
「・・・じゃ、また、かな」
MS「A、」
視線が唇に下がったから、その先を予感して少し離れようとしたら引き戻されて。
ぎゅうと抱きしめられたらミンソクの香りが鼻孔を擽って、少しだけ抱き合ってた頃を思い出す。
MS「・・・離すつもりなかったんだけどな」
「ダメ、」
MS「わかってる、キスはしないから。・・・少しだけ、」
「・・・うん、」
私も彼の背中に腕を回し、顔を埋めたら更に隙間がなくなって。
彼に抱かれた事はあっても、
こんな風に気持ちを伝えるように抱きしめられた事も、気持ちが伝わるように抱きついた事もなかった。
いつも私がそれを避けて来てたから。
・・・本当にごめん。
どのくらいの時間そうしてたのか。
きっと、彼の気持ちからすれば全く足りてないだろうし、
私からしても感謝を伝えきれない程の少しの時間。
けれど彼が小さく溜め息をつけば、それが終了の合図で。
お互いがそっと離れて、目と目が合っても何を言えばいいのかわからない私に彼は、
MS「後悔しろよ、俺はいい男だから」
と、いつもの得意気な顔でおどけて笑って。
私も笑みが零れてそうかもね、と言おうとしたら、
彼の後ろの方に見間違えるはずのない姿に気付いて。
「・・・え、」
まさか。
TH「え、・・・ヌナ？」
私と、後ろの声に反応したミンソクが振り返り、開けた視界に見えたのは、
・・・やっぱりテテで。
まだスーツのままテテはコンビニの袋を持って、唖然として私たちと見つめてる。
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みあも(プロフ) - こんにちは！クズ元カレと再会したシーンでは思わず泣いてしまいました。テテの包み込む優しさに涙が(;;)本当に素敵で大好きな作品です。この作品に出会えてよかったです。ありがとうございました！ (2021年6月7日 9時) (
レス) id: 2123f5cbc8 (このIDを非表示/違反報告)
あみ - 最高でした。所々、私自身も涙を流してしまいました。。。 感動的で時に少しHな部分もあってすごく楽しめました。ありがとうございました。 (2021年3月30日 17時) (レス) id: b5b319fcf8 (このIDを非表示/違反報告)
りーりー - 早く結ばれろって毒付いてたけど(すみませーんw)好きな人＝付き合いたい人とは違うって思いました。← (2019年10月5日 7時) (レス) id: 37e0abcb10 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 長くなってしまいましたがこんな素晴らしい作品を読ませていただいて心から感謝します。これからのアウラ様の幸せを願っています！ (2019年4月11日 23時) (レス) id: 65b302e09c (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 共感できるし、何より自分も子供好きだからこそ辛い事とかも…そんな寂しさから何となく男の人を求めてしまうのも、軽い関係だけで終わらせたいと思うのも。何だか自分語りみたいになってしまって申し訳ないのですが夜にギャン泣きしてしまうくらいには感動したので (2019年4月11日 23時) (レス) id: 65b302e09c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アウラ
| 作成日時：2017年11月11日 21時
