私の主役は私じゃない？

No.36 火蓋を切った。あとは撃つだけ ページ39

静寂の音が食堂内を支配する。

「はぁ？」
『はぁ？じゃねぇよ。まともなレスポンスも返せないならそのラフレシアよりも臭い口閉じてろ』

こちとら二人分のストレス背負ってんだ。ここで少しでも吐かせてもらう。

『勝手に突っ込んできた挙句「私は悪くない？怪我したから被害者？」お前の頭には肥料でも入ってんのか』
「勝手に、じゃないわよ！あんたが」
『私がなんだ』

ぐい、と掴んでる手を上げると苦しそうに呻く。

『私が周りを見てなかったから？そら周りを見てなかった私は全く悪くない』
gr「悪くないのかwww」

グルッペンさんいまちょっとシリアスだから黙っとこうか。ね。お願いだから。

『だけど、お前だって悪くない。誰も悪くなかった。事故だったんだ』

不運な事故で片付けられた。
この子は謝ったんだ。自分のミスだと思って。
だけどこいつは謝らなかった。私のミスだと決めつけて。

『それを事件にした挙句誇張しやがって。正当な仕返しにと馬鹿みたいなことをして』

てめぇのその傷以上にこの子は傷ついたんだぞ。

『「部屋を荒らされた？」「悪口を言いふらされた？」いいんだぜ、ここでお前が私にやってきたこと全て暴露したって』

それ以上のことをしてるくせに。よく言えるよな

「は、そんなの証拠があるわけ無いでしょ」

なんで無いと思ってんのかね。私のポケットの中に入ってるボイスレコーダーの存在も知らんくせに。

『・・私を追い出そうと必死に努力してたね。監視カメラの無い場所でよくも痛めつけてくれたね。階段から落としてくれたね』

同じことをしようとは思わないから安心しろよ。だけど

『無駄な努力ご苦労。私はこの通り傷ついてもないし気にしてもないし、お前に反抗できるほど強いんだよばぁあか！！』

べぇと舌を出して手を離す。あの、空気読まない総統様そろそろ笑い死にそうなんですが。

『あの、グルッペン様？』
gr「あはははははは！」

だめだツボってる。五歳児だからツボが浅いんかな可愛い。グルさんツボると声高くなるの好きなんだよね。わかる？わかれ。

「あん、ったねぇ！！」
『あ？』
「人をどこまで馬鹿にすれば気が済むの！」
『何処までも』
「証拠はないんでしょ！よくもそんなこと言えたわね！」
『何焦ってんの？草生える』
「焦ってないわよ！」
『厚い化粧崩れてるよ』

かぁ、と彼女の顔が赤くなる。振り上げた腕は、私の頬に目標を定めてる。




顔面国宝級絶世の美女が皆様に刺さってて思わずニッコリ

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