No.33 前菜、前哨戦、前置き ページ36
食堂扉前。私と総統二人しかいない。中には楽しそうな話し声。
『お腹痛くなってきた・・』
gr「今から飯食うのにか」
至極ごもっともな指摘を受けるが、そんなことより緊張しすぎて腹が痛い。
何に緊張してるかって?はなみの悪事をバラすこと?んなわけねぇだろどこの世界にゴミをゴミ箱に入れるだけで緊張する人がいる。
そうじゃなくて、我々だ!とご飯食べることだよ!この夢女が何回妄想したと思ってんだあぁん?
『あーだめだ、待ってください』
gr「どれくらい?」
『五世紀ほど』
gr「待てるか!」
まったく、とグルッペンはため息をつく。はぇー、二酸化炭素になりたい人生だった。
gr「気をしっかりもて」
バンッと背中を叩かれ思わず背筋が伸びる。
gr「友人として、俺も出来る限りのことはしてやるから。あいつに一泡吹かせるんだろう」
『・・そんなこと言いましたか?』
gr「言わなくてもわかる。顔に書いてあるぞ」
そんな敵意丸出しで食堂まで歩いてたんか。
gr「あぁ、これだけは誤解するなよ」
『?』
gr「俺は個人としてお前の味方をしよう。だが、私は味方にならないし私以外はお前が頑張れ」
意味を解くか。グルッペンは味方になるけど総統としては味方にならない。私益ではなく公益優先。私よりはなみが国の利益になると見定めたら私を振り下ろすだろう。
そして、他の幹部はそれぞれの意思を尊重するから、グル氏の介入はない。味方にしたいならひとりひとり説き伏せろと。なるほど、彼らしい。
『分かってます』
gr「よろしい」
そろそろ本気で覚悟を決めよう。今回やることはみんなを信じさせることでも、あいつの悪事をバラすことでもない。
あの野郎に一泡吹かせてやること。
グルッペンがドアノブに手をかける。
gr「なんで俺の後ろに隠れるんだ」
『た、弾除けにしようかと』
イケメン全員が私のほう向いたら体の柔らかい部分から徐々に溶ける。
gr「お前案外図太いよな。俺は総統だぞ?」
『いまは友人でしょう』
gr「あはははは!確かに」
行くぞ、と低い声で囁かれ、どうぞと返す。
見てろよ
てめぇのラッパは私が見つけてるんだからな。
終末の音を、終焉の地で吹いてやる。
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テクノ - 続編があり心の中で発狂しました←推しとあなた様に貢ぎたいのですが、どうすればよいでしょうか? (2021年3月3日 1時) (レス) id: 871bbdc739 (このIDを非表示/違反報告)
パイ生地(プロフ) - 続編があることにすごく喜びを感じました。つよい主人公好きです。推します。どこに行けば推しにお金が入りますか? (2020年3月15日 5時) (レス) id: 41604f8360 (このIDを非表示/違反報告)
akihiro kadota(プロフ) - そうかパラノイアを知っているのかコンピューター様は素晴らしいよな!zapzapzap!訳,好きです結婚しましょう (2019年9月8日 10時) (レス) id: f988da100a (このIDを非表示/違反報告)
Laila(プロフ) - 初コメ失礼します。何ですか、この作品!?最高ですか!?めっちゃ吹きましたよ!?小ネタが最高です。更新頑張ってください! (2019年8月21日 3時) (レス) id: 30dac3c76f (このIDを非表示/違反報告)
エターナル(元我ゾ、ムファン) - ヴッ書き方も好き、物語も好き…んへへ更新頑張ってください。 (2019年8月18日 22時) (携帯から) (レス) id: 63a416050e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:碧月 | 作成日時:2019年8月12日 6時