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元カノは拳が中らない。 ページ10

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それから、Aは森に首領室を追い出された。


理由は簡単。

『A君と一緒に居ると十年ぐらい寿命が縮んでしまう』だ。



「失礼しました」

首領室の前でAが立っていると首領室から中原が出てきた。


「おまッ、まだ居たのかよ」

中原は黒服の倒れてる隣に同じようにして倒れてたAに云う。



「だって、アンタと『水原A 蘇りパーティ』してないもん」

Aは黒服と同じように寝ている。



大方、黒服も寝てる体勢で一緒に寝たら面白いんじゃね?、とか思ったからであろう。



「やるかよ、莫迦。お前みてぇな無一文に興味はない」

中原は寝転がるAに興味すら持たず、エレヴェーターに向かって歩き出す。



「なぁかぁはぁらぁ!我等の仲じゃん!一緒に一夜を共にした仲じゃん!」


「気色悪い事、云ってんじゃねえ!!」



Aと中原は一夜を共にした事は何回もある。


それは、ベットの上で行われる事ではなく、机の周りで行われる事だった。

同席していた太宰は(のち)に語った。


『あれは地獄だ。酔った中也に酔った水原。中也は兎も角、水原だよ。あんなに酷い絡み酒は見た事がない』と。



「イイじゃんよ〜、中原ぁ〜」


「駄目と云ったら駄目だ!」


「ケチんぼ」


「あ"ぁん"?」



Aに向かって中原の拳が跳んでくるがAは全く気にしない。

凡て避けている。



「あーっはっはっはっはっは!中原!我がアンタの手筋も間合いも動きの癖も呼吸も把握済みさ!」

Aはひょいひょい、と中原の拳を避ける。



「何故かって?うふふふ、いつか使えるからと太宰に教えてもらったのさ!」


「てっめッ!!」



中原は手の出しようがなかった。


この阿保で天才なAに攻撃などできまい。

ただ、一つを除いては。



「…判った。今日は飲むか」


「マジ!?やったぁ!」



泥酔させて首をもぎ取ってやる、中原はニコニコの笑顔の裏に本心を隠した。


その計画は()()()潰れなければの話だが。


全く、阿保な二人である。




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元カノは平常じゃない。→←元カノは褒められない。



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シュピーゲルアイ - 大好きです。更新待ってます。 (4月9日 21時) (レス) @page37 id: af33028691 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ - 好きすぎます (2月20日 3時) (レス) @page37 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
米粉めこ - 最高です!面白すぎて腹筋こわれましたwww (12月10日 18時) (レス) @page36 id: 29094487c6 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - こういうお話好きです!続き待ってます!!! (2022年9月18日 16時) (レス) id: f16cf667ce (このIDを非表示/違反報告)
遠藤氏(プロフ) - 三斗(トリップ願望者)さん» 自分も笑ってこようって思いまして、入社試験の回を読もうと思ったらどれが入社試験の回なのかわからず、どうしてこんなサブタイにしたのか後悔してますwww (2022年7月30日 18時) (レス) id: d7905a84e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:遠藤氏 | 作成日時:2020年5月13日 20時

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