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元カノは敵を作らない。 ページ29

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現在の探偵社内を一言で表すなら『混沌(カオス)』、中島はそう思い涙を流した。


彼の上司である太宰と与謝野は『犯人役の姿を見ると笑いが止まらなくなる症候群になった』といい、探偵社の応接間まがいな処に居た。

なんと他人任せな上司なのだろうか。



「どうしたんだ、…中島だっけ?」

Aはまず状況理解に徹した。



今は、ナオミが犯人に捕らえられているだけで、何故捕らえられている等、詳細は知らない。



「あ、はい、そうです」



数日前の芥川と戦った時、Aが中島や谷崎を助けにきた事は太宰から聞いていた。

朦朧とする意識の中、中島が記憶していたのは、無駄に整っている顔と変な歌を歌っていたヤバい奴だという事だけだった。



「何があったんだ?」



二人は中島の入社試験時に隠れたあの場所で話し合う。

こういう運命なのか、と中島は苦笑いを見せた。



「えっとですね、、、、」



物陰に隠れる役をしつつ、自身の妹をガン見している谷崎にガンを送るも、気付いてもらえない中島。

一番頼れる上司はウィッグを被って女子高生の首に手を回している国木田。


もうダメだ、中島は確信した。



「えっとですね、まず僕が与謝野さんのために鉈を洗ってまして、その時に女子高生が通りかかって、そのあとに豆腐屋の音楽が聞こえ、ネッシーを探しに行く約束をして、月に飛んでこうとした時に…」



とりあえずあの時は何か喋らなくてはと思い喋った、と中島は後に語る。



「中島、それは本当か!?」



何に驚いたのか、何を理解したのか、それは誰も分からないがAは中島の両方を掴んだ。



「月に飛ぼうとしている奴に悪い人はいない!よし、ならば犯人も良い人だな!!」



理解不能だった。


中島は今まで、色々な仕打ちを受けながら生きてきたがこのような体験は初だった。


こんなにも阿保な人があの太宰さんの元彼女だとは。

中島は与謝野から云われた言葉を再度思い出す。



「おい、そこの黒髪パッツン!」



なんという事でしょう、実は国木田が被っているウィッグは中途半端な髪の長さに加え、ありえない程のオン眉なのです。



「ぶふっ」


「太宰、笑っちゃダメだ。ふふっ」



五月蝿い外野ズ。

よく分からない姿をしている堅物。

見つめ合ってる兄妹(仮)。


中島は遠い目をした。

僕、なんでツッコミ担当に生まれたんだろう。




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元カノは対抗できない。→←元カノは覚醒しない。



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シュピーゲルアイ - 大好きです。更新待ってます。 (4月9日 21時) (レス) @page37 id: af33028691 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ - 好きすぎます (2月20日 3時) (レス) @page37 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
米粉めこ - 最高です!面白すぎて腹筋こわれましたwww (12月10日 18時) (レス) @page36 id: 29094487c6 (このIDを非表示/違反報告)
ああ - こういうお話好きです!続き待ってます!!! (2022年9月18日 16時) (レス) id: f16cf667ce (このIDを非表示/違反報告)
遠藤氏(プロフ) - 三斗(トリップ願望者)さん» 自分も笑ってこようって思いまして、入社試験の回を読もうと思ったらどれが入社試験の回なのかわからず、どうしてこんなサブタイにしたのか後悔してますwww (2022年7月30日 18時) (レス) id: d7905a84e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:遠藤氏 | 作成日時:2020年5月13日 20時

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