TVXQ　奏心な愛　1　～ユチョン～

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Aさんの診断結果

第48話： “初めて”の女
「キムチ？頼んでないよね。」
ドリンクと一緒に運ばれてきた盛りだくさんのキムチに驚いた私。
「キムチはサービスなんですよ。韓国では普通の事です。」
「へぇ～親切だね(笑)。」
ユチョンが韓国の文化を色々と教えてくれ、私たちは楽しく食事をした。

このお店の温かい雰囲気とオモニの優しさ。そして、ユチョンの陽だまりのような笑顔。
いつのまにか私の心は温かくなっていた。

「ユチョンが女の子を連れてくるなんてね(笑)。あなたが初めてよ。」
「そうなんですか？」
“初めて”…その言葉が少し嬉しかった。

「この子はねぇ…」
「オモニ！もういいからあっち行ってください(照)。」
「まだ何も言ってないでしょ(笑)。何焦ってるの？」
「別に焦ってないっすよ～！」
まるで親子のように仲がいい二人。

♪♪～
そのとき、私の携帯が鳴ったので見ると、着信相手はユウコだった。
「ちょっとごめんね。」
そういうと、小声で電話に出た。

「もしもし？どうしたの？」
「A、今どうしてる？暇ならさ…。」
「あっ！えっと、あー。…ごめん、今夜はだめなんだ。」
ユウコの話を最後まで聞かず焦って答えた私。

「…A、何かあった？」
焦っている私をユウコは少し怪しんでいるみたいだ。

正直ユウコにウソをつくのは心苦しいけど、東方神起ファンのユウコには言えない…。
目の前にユチョンが居るなんて(苦笑)

「何でもないから。それじゃ、また今度ね。」
「A？もしも…。」
急いで携帯を切り、電源もＯＦＦにした。

冷静になれば何もそこまで…って思うが、この時はとっさにそうしてしまった。

心臓が飛び出そうなぐらいドキドキしていた。
私は落ち着かせるために目の前のグラスを一気に飲み干す。
「あっ、Aさん、それは…。」
ユチョンがびっくりして止めたが…すでに遅かった。
私は飲めないのに焼酎を飲み干してしまっていたのだ。

そしてすぐに顔が赤くなり、頭がポワ～ンと…アルコールの反応が私を襲った。
「Aさん、大丈夫で… す… か… ？」
心配するユチョンの声が遠ざかってゆく。
アルコールの威力か、さっき泣いて疲れたせいか、私は眠りに落ちてしまった。