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Aさんの診断結果

第38話:真実を知る 〜ユチョンside〜「彼女の恋人、“シュン”は僕が可愛がっていたピアニストだった。」
俺はおじさんの“だった”という過去形の言い方が少し気になった。

「シュンは両親の勧めで小さいころから英才教育でピアノを習っていたんだ。だが、両親の仲が悪くてな…。心に深い傷を負い、いつからか心を閉ざしてしまったんだ。兄弟もいない、友達もいない…幼い彼にとって唯一、ピアノだけが心の支えだったんだろう。」
俺は何となく彼の寂しさに共感を覚えた。

「そんな彼がある日、大学の帰りに僕のところに来て照れくさそうにAさんのことを話してくれたんだ。長い付き合いだがそんなシュンの姿は初めて見たよ。」
おじさんは目を細めた。
「でも、コミュニケーションが苦手なシュンはAさんに何て話しかければいいか悩んでいた。それでも僕は嬉しかったよ。ようやくシュンが人間らしく思えてきたからな。」
当時を思い出しているおじさんの顔はとても穏やかだった。

「Aさんと付き合いだしてからのシュンは変わったよ。性格はもちろん、ピアノの音色もな。もともと技術力は高かったが、表現力に欠けていたんだ。だがAさんのおかげで彼のピアノは完ぺきになった。」

「そんな彼に留学の話が出たんだ。彼女と離れたくない、しかし自分に付いてきてくれるか?…シュンの奴、相当悩んでたな(笑)。そして、意を決してAさんにプロポーズしたんだ。」
「…で、返事は?」
俺は恐る恐る聞いた。

「もちろんOKだったよ。彼女も彼しか考えられなかったみたいだ。」
“彼しか考えられなかった”その言葉に少し嫉妬を覚えた。

「今、彼は?」
急におじさんの顔が曇った。

「…亡くなったんだよ。出発の日に…交通事故でな。」

「あの日は雨がすごくてな。空港にAさんが来ないし、連絡も取れなくて心配でシュンは僕に電話してきたんだ。そして、居ても立ってもいられなくなった彼はタクシーで戻る途中、事故で…。」
おじさんは泣いていた。

「Aさんには前へ進んでほしい。決してシュンを忘れろってことじゃないんだ。ただ、自分の人生をもっと大切にして楽しんでほしいんだよ。」
おじさんは別れ際にそう言っていた。

…俺に何かできることはないだろうか?
おじさんの涙を見て強くそう思った。

第37話:あの曲の正体 〜ユチョンside〜第38話:真実を知る 〜ユチョンside〜第39話:音 〜ユチョンside〜



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作者名:ちゃ〜み〜

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