TVXQ　奏心な愛　1　～ユチョン～

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Aさんの診断結果

第33話：面影　～チャンミンside～
コンビニの帰り道、少し話したいと思った僕は彼女を公園に誘った。

ベンチに座ると僕はさっき買った温かい缶コーヒーを手渡した。
彼女はそれを自分の頬に当てた。
「あ～あったかい。ほら。」
そして、僕の頬にも当てた。

そんな彼女に僕は、ある女性の面影を重ねていた。(※第１弾参照)

その女性は、
…僕が日本で初めて愛した女性(ひと)。(※第１弾参照)

そのせいだろうか？僕はAさんが抱えている心の闇を知り、力になりたかった。
しかし、いざとなると何て聞けばいいか戸惑った。

そんな僕に気付いたのか、彼女の方から話し始めてくれ、
僕は静かに聴いた。

彼女の心の闇は僕が想像する以上に深く、非現実味を醸し出していた。
正直なんて言ってあげたらいいか分からない…。

ただ、シュンさんがどんな気持ちでお守りのネックレスをAさんに渡したか…それだけは分かった。

僕も以前、同じことをしていたから…。

コートのポケットから取り出したペンダントを大事そうに見つめるAさん。
その優しい瞳、横顔、柔らかな長い髪…。

彼女を見ていると、僕の淡い思い出も色濃く甦ってきた。

僕に日本語を教えてくれ、人間としても成長させてくれた。
そして僕が日本で初めて愛したあの女性(ひと)。
…今、君は何処にいて、何をしているんだろう？

冬の冷たい夜風のせいか、僕の瞳が少しうるんだ。

「心配してるかもしれないから、そろそろ戻ろっか。」
Aさんの言葉で僕は我に返った。

そして、残りのコーヒーを飲み干すと僕たちはマンションへと戻った。