カノキドティータイム(短編集)

(*^_^*)

ショートケーキ*１*キドside｢ねぇねぇキド〜、そろそろ名前で呼びあってもいいじゃない〜｣

｢黙れバカノ。｣

｢むぅぅ〜!！｣

幼なじみのこいつ、カノと付き合い始めて丁度１ヶ月。

どうやらこいつは、｢修哉｣｢つぼみ｣と呼びあいたいらしい。

そんなこと、俺は嫌なんだが…。
だって、なんか恥ずかしいし…。

｢ねぇねぇ、いいじゃない〜!子供の頃はそうだったんだからさ〜!！｣

｢うるさい!!｣

怒りに任せて振り回した腕が、奴のみぞおちにヒット。

カノは無様に床にべちゃっとダウン。

｢痛ああぁ…もう、やめてよ…｣

｢貴様が滅多なことを言うからだろ。｣

｢うぅ…すみませーん…｣
そのまましょんぼりと床に突っ伏す。

その姿がやけに可愛く感じてしまい、そんな自分に腹が立った。

素直じゃないな、俺…。
｢…もう、わかったから…そんな顔するな。｣

｢え、じゃあ"つぼみ"って呼んでいいの!?｣

｢誰もそんなこと言っとらんだろう、馬鹿め!!｣

｢え〜…｣

またも素直になれない自分に腹が立つ。

本当はもっと甘えたいのに…。

…あ、そういえば、こいつの誕生日、もうすぐだったな…

｢…誕生日にケーキ作ってやるから…だからそんな顔するなよ…｣

｢え、ケーキ!?キドの手作りの!?｣

そのとたん、カノは先程のしょんぼりした態度とはうって変わって、目を輝かせる。

｢…ああ、そうだぞ…!なんか文句あるか!?｣

｢いーえ!!ありがとう、つぼみ!!｣

｢それやめろ!!｣

カノの…修哉の誕生日まで、あと３日。









それまでに俺は、素直になれるだろうか。

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