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「そうだけどさ!私に何も言わずに出て行くつもりだったの!?」


「だって、離れにくいし。

 …きっとAの顔見たら、一緒にいたいとか思っちゃうなって。笑」




あははっと苦笑いして、襟足を掻いた。




「…ならしょうがないけど。そっか。」




なんだか、今日は別れの多い日だ。…いや、別れじゃない。分かれたんだ。




「もー!しょげた顔すんなよお!

 笑えって!!お前が目の前から消えてくれて清々するってな!!笑」





優太の長くて細い両方の人差し指が、器用に私のえくぼをグイっと上に上げた。





「ッ前なら言えたのに、今はなんだか寂しいや。笑」



「本ッ当にさー、Aって天然小悪魔ちゃんだよね。


 何人の男を天然に弄んでるんだかー、笑」







「やめてよ!そんな言い方!」




優太の肩を叩いた手がいつのまにか優太の大きな手のひらの中にあって。


おもむろに握手をされる。





「へ?」


「今までありがとな!…じゃあな、Aッ!」




「えっ、ちょっと優太!!」





突然走り出した優太を呼び止めても無駄で、優太はどんどん夜の街に消えてその背中を闇に隠した。




ハグかもしくはキスでもしそうな奴が、握手だけして帰っていくのは。


歴史が動いた瞬間か何かのようで。





「…アホ、笑」





.






家に入ってリビングに上がると、美味しそうな匂いが部屋を満たしていて。



テーブルを見ると、カレーで満たされた鍋がドン!と乗っていた。


置手紙を手に取る。





『今までのお礼!岸家特製カレー!2日分!俺の事思い出して泣くなよ!』




変なサルのイラストに、思わず吹き出してしまう。



本当にどいつもこいつも、優しくて。


嫌になる。




分かれなくちゃいけないのが、嫌になる。





何に対してか、何を思ったのか。


分からないまま。






優太のカレーを一皿食べきる時には、私の顔は涙でびしょ濡れだった。







私、幸せになるから。


だから、神様。




あと1回だけでいい。


最初で最後でいいから。




私に、笑いかけて。








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*咲七波*(プロフ) - みるくさん» コメントありがとうございます!前から見てくださっているなんて嬉しいですー!しかも勿体ないお言葉頂けて恐れ多いです…!涙 ぜひぜひ読み返してください!他の作品にもコメント待ってます!笑 (12月8日 17時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
みるく - はじめまして!前から見させてもらってます!なのにコメしなくて申し訳ないです… もう号泣しまくりですよ!もう作者様大好きになりました!!この文章力、小説書いて売った方がいいです!読み返しますし、他の作品も見たいと思います!長い駄文失礼しました!! (12月8日 11時) (レス) id: 58c3937f81 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - *咲七波*さん» なんか、見てたら知らん間に泣いてた〜。恋愛小説もたまにはいいねー (11月20日 17時) (レス) id: c1ea85b2d3 (このIDを非表示/違反報告)
*咲七波*(プロフ) - らいみぃさん» コメントありがとうございます!泣いてくださったんですか!?嬉しいです… 平野くんを必死に堕とそうとする話を絶賛更新中なのでぜひそちらも!笑 (11月5日 14時) (レス) id: 3d58baab0f (このIDを非表示/違反報告)
らいみぃ - このお話が大好きです!もう、泣きました。ほんと作者様ありがとうございます、お疲れ様でした。これからも別のシリーズ頑張ってください! (11月4日 22時) (レス) id: 657c2ba17c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*咲七波* | 作成日時:2018年10月14日 23時

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