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"トイレに行きたい"と告げれば"私も行こう"とオッサンは言った。
容赦なく皆の前でもボディタッチをしてくるオッサンはホントに見境ない。


宴会中も、送り出す人達がこっちに挨拶に来て談笑してる時も、オッサンの手は俺の太腿の上にあった。


これは…愛人だと噂をされても致し方ない。
愛想笑いで、頬がつりそうになるのをグッと堪えた。


せっかく便所と一緒に一服しようと思ってたのにオッサンと一緒となれば、叶わない。
個室の便所へと入り、出るともう手を洗う所で待機していた。



個室に連れ込まれたらどうしようかと一瞬過ぎるほどドアを開ける時、躊躇した。


それ程にオッサンは酔ってたし。



連れ込まれる事はなく、大丈夫だと安堵した束の間…手洗い場で、手を洗っていると背後から温もりを感じた。



手元から顔を上げ目の前にある鏡を見てみれば、俺のすぐ後ろに、密着しているオッサンがいた。
いわゆる抱きしめられてる。



「…こんな所で誰か来ますよ?」
「鍵をかけたから、大丈夫だよ」



入口の所にも鍵があったのか。それは見落としていた。このオッサン、もしかして常習犯…?なーんて。こんな出来事にも動じない自分はオッサンより上手だと信じたい。



だって、鏡に映るもうひとつの影。
出入口のくもりガラスに映ってる影が、俺には誰だか分かるから。



「…お願いだ、キスだけでもさせてくれないか」



…オッサン。
意外とロマンチストなんだな。
何となく可愛く思えた。



「…あなたとの初めてのキスが、こんな所なんてやだ....」



俯き加減で伏し目がちに言えば、頭上で喉をゴクリと上下した音が聞こえた。



「…だけど、ここなら....痕残してもいいよ?」



自分のシャツのボタンを右手で二つ外す。
そして、アルコールで熱く紅くなってる鎖骨部分を中指で撫でた。



「綺麗だ…」



オッサンは、俺の言う通りに動いてくれる。
唇を奪うことなく、鎖骨に吸い付いた。
ぞわりとする。強く吸われ、唾液で滑る。



オッサンのアルコールで熱くなった唇と舌が自分の痕を残そうと藻掻く。



「…はぁっ、北山君.....」



可愛いよ、オッサン。
思う様に動いてくれて。



「……あのっ!すみませんっ!
トイレ入りたいんですが、ココ開けて頂けませんか?どうかされましたか?大丈夫ですか?!」



焦る声が聞こえてくる。
可愛いよ、藤ヶ谷。
思う様に動いてくれて。



オッサンはその声を聞いて名残惜しそうに唇を離すと、俺の髪を撫でた。

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ももは(プロフ) - くらげさん» くらげさんっ!こんばんは!コメントありがとうございます!わぁー!ご覧頂けてたなんて嬉しくて照れます(^^)Fさん恋の終わりが訪れ、騎士になったかと思いきや…ちょっと無自覚です。本当にただの騎士だと思ってるだけ、なのか♪移行後もご覧頂けると嬉しいです(^^)/ (4月2日 18時) (レス) id: db5af09c34 (このIDを非表示/違反報告)
くらげ(プロフ) - ももはさん、こんばんは!Fさんが痕が早く薄くなればいいと思ってるのを読んで恋の終わりってこうだよね…と切ない気持ちにもなりましたが、そこからのまさかの騎士…!!騎士になられるんですか?!とテンションダダ上がりでした(笑)移行後も楽しみにしています! (4月2日 0時) (レス) id: b17685444c (このIDを非表示/違反報告)
ももは(プロフ) - makoanjyuさん» makoanjyuさんっ!いつもありがとうございます☆*はい!夜中に更新をしてしまいましたっ!移行後は、ナイトさん、ふらつきます(^^)/思い通りに展開しないKさまイラついてます。もうすぐでアップ出来ると思いますので、引き続きご覧頂けると嬉しいです♪ (4月2日 0時) (レス) id: db5af09c34 (このIDを非表示/違反報告)
makoanjyu(プロフ) - 夜中に目覚めたら更新されてて嬉しいサプライズです♪藤ヶ谷さん、ついに北山姫を助けるべくナイトとして立ち上がりましたねー!もう一度ナイトとして北山さんを助けてるんですけど。オノレの嫉妬心や迷いに気付かされた北山さん。次どーなるの?!wktk♪(´ε` ) (4月1日 2時) (レス) id: f76eafea05 (このIDを非表示/違反報告)
ももは(プロフ) - 1632さん» 1632さんっ!いつも本当に本当にありがとうございます(^^)嬉しいです♪ふふふ!姫からナイトにっ!この展開書きたくて書いてました!笑 なので、そう言って頂けて本当に嬉しいです☆長くなり申し訳ありませんが移行後もご覧頂けると嬉しいです♪温かいお言葉感謝です☆* (4月1日 0時) (レス) id: db5af09c34 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ももは | 作成日時:2019年3月20日 0時

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