素直な彼氏とツンデレ彼女 (ページ18)

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Ren.

2ヶ月振りの彼女は
想像以上に痩せていて

心配になった

「ココアで、いい？」

『うん、なんでもいいよ』

久し振りに会ったからか、
ぎこちない空気が流れていて

少しくすぐったかった

「はい、」

『ありがとう』

甘いココアは、冷えた身体を
一気に温めてくれた

「最近、沢山出てるね」

『見てくれてるんだね』

「嫌でも目に入るよ、(笑)」

ソファーに2人、腰掛けて
切なそうに笑う彼女の横顔が

儚くて消えそうだった

「こないだね、本屋さんに行ったの」

『え、あ、うん』

「女子高生が、アイドル誌を手に取ってね。
めめかっこいいね！って沢山言っててね」

『うん、』

「それ私の彼氏なのにな、って。
皆んなしてかっこいいって言わないで、って」

" 馬鹿だよね、JK相手に "

って、笑った

けど違う、違った

初めて彼女の口から
そんな言葉を耳にして

「私が病院で働いていなかったら、今頃喧嘩なんて
してなかったかもしれない。
もしかしたら今年もチョコレートケーキ作って
一緒に美味しく食べてたかもしれない」

『A、』

「もう全部辞めちゃおっかな～
全部捨てて楽になりたいな～って何度も何度も考えた。
そしたら熱が出て翔太くんに助けてもらった」

『えっ、』

「翔太くん、コンビニ袋いっぱいにして家に来て
腐るほど食べ物買ってきて、最後に馬鹿だねって言って
帰って行った。
馬鹿なのはどっちだーって思ったけど、
馬鹿なのは私なんだーってその時思った」

" 蓮を苦しめてたのは私だったね "

泣かせるくらい、俺が苦しめて
自分のせいだと泣きながら言う彼女に

なんて言葉をかけていいか
全然分からなかった

だから、体だけでも

伝えられるなら伝えようって
強く強く、抱きしめた

.