シロツメクサの花冠 (ページ23)

今日:41 hit、昨日:23 hit、合計:156,192 hit

023 ページ23

.

莉「帰るの？」

「帰るよ」

莉「残ればいいのに」

「今は顔合わせたくないの」

結局、朝から一言も口をきいてない

けど登校だけは何故か一緒にした

莉「まあ気をつけて帰ってね」

「うん、じゃね」

莉「バイバイ」

足早に学校を出て、朝来た道を1人で歩く

「あれ、A？」

「あ、神宮寺」

ちょうどバイト先の近くの信号待ちで

エプロンを着てスーパーの袋を持った神宮寺がいた

彼は私が1年生の時、3年生だった

バイトを始めたのが同時期だったし、

敬語なんて必要ない、って言われたからタメ語

神「バイト無いのに1人珍しいね」

「まあね」

神「なんかあったの？」

「んー、あるといえばある(笑)」

神「濁さないでくんね？(笑)」

「やだ(笑)」

話していたら、バイト先のカフェに着いた

神「寄ってく？」

「んー、今日はいいや」

神「そっか。じゃあまたな」

「うん。頑張って」

神「おう」

そのまま神宮寺は裏口から入って、

私はまっすぐ家へと向かった

母「あら、早いじゃない」

「まあね」

母「慎太郎部活ないの？」

「あるよ、ただ私が早く帰りたかっただけ」

母「あらそう」

喧嘩した、なんて親の耳に入ったら

どんだけ大騒ぎになることか

.