シロツメクサの花冠 (ページ3)

今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:156,199 hit

003 ページ3

Shintaro.

ジ「Aも大変そうだね～」

『何が？』

樹「や、あれ」

3限終わりに樹達とトイレに行って

教室に戻る途中に、彼女を見つけたジェシー

そして樹が指差した先には

彼女がなかなかのイケメンに腕を引かれて

廊下をズカズカと歩いているところだった

北「D組の永瀬廉。
去年俺達5人と同じクラスで、Aにずっと片思い中」

樹「誰もが分かるアピールをしていて、
Aにも何度も告ってるけど振られてて。
けど彼奴はめげずに気を引こうと必死」

『凄えメンタルだな』

ジ「あれでも学年じゃ大人気だからね！」

" まあ俺らには及ばねえよな！ "

なんて樹が腕を組んで自慢げに言って

教室へと戻った

莉「あー、Aまた永瀬に連行されてた」

北「今そこで連行されてるの見た」

『Aモテるの？』

莉「そりゃーね？中学の時からモテモテだよ」

『そうなんだ』

ジ「気強くて口悪いけど、優しいしよく笑うし
男子の求める理想の女子！って感じの子だからね」

樹「まあ俺は莉奈一筋なんですけどね」

北「今惚気とかいらねえから」

確かに彼女は幼少期からよくモテてた

公園で遊んでいる時も、違う男の子に

腕を引かれて砂場に連れて行かれたりしていた

けど俺がそれを嫌がって、反対の手を引っ張って

行かないように阻止してたっけな

莉「あ、帰ってきた」

「もうマジで鉄パイプ無理！」

北「今日は何？」

「駅近くに新しいカフェ出来たから行こうや！って。
私電車通学じゃないし、慎太郎と帰るから断った」

樹「マジ懲りねえな(笑)」

「ほんっとに鉄パイプだけは無理」

なんてプリプリしながら帰ってきた

そっか、彼女を狙う奴なんてたんまりいるのか

少し出遅れている俺は

どうやったらもっともっと近づけるのだろうか

ていうか俺、やっぱり好きだったのか

.