３- 高い壁 ページ8
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壁は高いほど燃えるし、乗り越えたときの達成感が違うって何かの本で読んだことがある。わたしもそう思うし、両親も、やるなら目標は高く持ちなさい！みたいなタイプだったと思う。
デビューしてもう数年経つけど、わたしは今のこれで、大丈夫なのかなって、ふとした瞬間に感じて。なにが正解でなにが間違いか分からないけど、自分がイレギュラーな存在だから分からなくて当たり前なのかなって、いつもそんなふうに考えてた。
海外での公演を終えて久しぶりに帰ってきた韓国。飛行機から降りて少し歩けばたくさんのカメラとたくさんの人。メンバーの名前を呼ぶ声が聞こえて、中にはおかえり！とか沢山。四方位をがっちり固められて、もみくちゃにされながら歩く。
帽子を被っているオッパもいれば、フードを被ってるオッパもいて。下を向くオッパたちの真似をして、前を歩くドヨンオッパのうしろを必死についていく。
帽子被ってくればよかったな、なんて思いながらぺこり、ぺこり頭を下げて歩いていたら頭に少し感じた重みと衝撃。トン、って感じた重みはすぐにストンと下に落ちていって、思わず顔を上げたらひとりの女の人と目が合った。
『帰ってくんな！』
日本に帰れ、なんでいるんだ、なんて目の前でわたしに伝える女の人。すぐに周りにいた警備員さんが押さえてくれたけど、なかなか動けなくて。だって、下を向いたら、広がるオレンジと透明の液体。
切ったばかりでたくさん褒めてもらった薄い前髪は、ぶつかった卵から出た白身でベタベタで。手で触ったら、やっぱりか、ってやっと状況を把握できた。
『何立ち止まってるんだ』
TY「マネヒョン、Aが、」
HC「は…？なにこれ」
立ち止まるわたしとは反対に忙しく動くまわり。わたしが止まるから、後ろにいたオッパたちにも迷惑が掛かってる。後ろを歩いてたテヨンオッパが大丈夫？って泣きそうな顔でわたしの頭を撫でるから、なんでオッパが泣きそうになってるのって、すごく頭は冷静で。
テヨンオッパが手を引いて歩こうとするから、その手を静かに離して歩き出す。さっきまでオッパたちを撮ってたカメラも、ぜんぶがわたしに向いてて、光も視線も、声も、全部がわたしには眩しすぎる。
バンに乗り込むまで聞こえた声に、悲しさとか悔しさより、変に冷静になれてる自分がいて。今まで何度も言われてきた、抜けろとか邪魔だとかそんな言葉も、今はさっき言われたままの声で耳に残ってる。
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ヒナ(プロフ) - ヤキモチ妬いちゃうヘチャンとても可愛かったです(*^^*)♡素敵でした！有難うございました！！ (3月28日 2時) (
レス) @page44 id: 272efde30c (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ(プロフ) - 大好きで何度も読み返していた作品でした（ ; ; ）更新通知が来て思わず、お話の続きを読むよりも先にお礼のコメントしちゃいました（ ; ; ）♡そのくらい嬉しいです、素敵な作品を有難うございます、今から続き読ませて頂きます(*^^*)！！ (3月28日 2時) (レス) id: 272efde30c (このIDを非表示/違反報告)
雪見だいふく - ほんとにこのお話大好きで毎日ニヤニヤしながら見てます、続編待ってます！！ (7月30日 2時) (レス) id: e7399aea38 (このIDを非表示/違反報告)
ノエ(プロフ) - un1さん» こちらこそ III まで読んでくださってありがとうございます…！ゾイチソ、ほわほわのふわふわに書いてるつもりなのでそう言って頂けてうれしいです…ありがとうございます！TT♡ (2022年12月7日 0時) (レス) id: 62593b029f (このIDを非表示/違反報告)
un1(プロフ) - ノエさん〜zoe lllありがとうございます！さらにゾイチソありがとうございます〜;;可愛すぎる2人… (2022年12月6日 8時) (レス) @page7 id: 9e2156c6b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ノエ
| 作成日時：2022年12月5日 2時
