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言われている事を必死に理解しようとしているうちに、今度は、首筋に顔を近づけられた。
すると、小さな痛みと生暖かい何かを感じる。どうやら、噛まれたみたいだった。
「優等生は浮気しないよね」
次に鎖骨辺りを齧られる。普通に痛くて、もどかしい。ドロドロな何かが、へばりついているような感覚。
噛まれた痛さと後悔から涙が出てくれば、五条さんに言われた。
「あーあ、泣いちゃって」
「すみませ…」
「お互い目移りしないように、ちゃんと
また「好き」なんて言葉を落とされる。
そのまま背中に腕が回されて抱きしめられた。
くすぐったくて、ほろ苦い。
でも少ししょっぱい、私の涙の味だ。
なんだか安心した気持ちもあった。私はちゃんと好かれているんだって安心。
その事に気づいて、ようやく自覚する。
行き場の無い感情と高揚感が、私の口を開かせた。
「…好きです、五条さん」
「うん」
「多分少し前から、好きでした、今も、好き」
「うん」
言葉にするのが下手くそで、出てきたやっとの言葉を、五条さんは受け止めてくれた気がした。
生温い部屋が心地よく感じるほどには、多分好き。
これは、今までとは違う正真正銘の恋心。それが私の答えだ。
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作者 - 緑の白猫さん» ありがとうございます!少しおかしい幸せな恋愛を目指しているので、そう言って下さり嬉しいです! (2021年3月3日 23時) (レス) id: abf4ad4153 (このIDを非表示/違反報告)
緑の白猫 - 唯でさえ五条さんがヤンデレ気味なのに、夢主ちゃんもちょっと変な娘で、其れなのに純愛っぽく成立している所が、読んでいて堪らなく好きです。更新は無理せず頑張って下さい! (2021年3月3日 20時) (レス) id: 41276e8159 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2021年3月3日 0時