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「フフフ、面白い子じゃないか。さっさと2級にでも上げてやればいいのに」
戦いを見守る最中、呟かれた一言。先程会った白髪の方からだ。
今は真希さんが青い髪の京都校の方の武器を、太刀取りしたところ。それを見て言ったのだから、真希さんに感心したのだろう。
「僕もそう思ってるんだけどさー。禪院家が邪魔してるくさいんだよね。素直に手のひら返して認めてやりゃいいのにさ」
「フフッ、金以外のしがらみは理解出来ないな」
「相変わらずの守銭奴ね」
禪院家。有名な家系なのだろうか。
真希さんには以前、苗字で呼ぶなと言われた。だから私は、下の名前で呼ばせていただいている。
呪術師としての昇級を邪魔する家。手のひら返し。そして本人が嫌がる苗字呼び。
もしかしたら、真希さんは家を出たのかもしれない、呪術界にとって有名な家を。
だとしたら、真希さんは本当に凄い。実力で相手を黙らせる事が出来る人は、本当に強い人だ。
1人で感嘆していれば、五条さん達は会話を続ける。
「それより、さっきからよく悠仁周りの映像切れるね」
「動物は気まぐれだからね。視覚を共有するのは疲れるし」
「えー、本当かなぁ。ぶっちゃけ冥さんってどっち側?」
「どっち?私は金の味方だよ。金に換えられないモノに価値はないからね。何せ金に換えられないんだから」
その言葉に、肝が冷やされた。
今、白髪の方は、「金に換えられないモノに価値はない」と言った。そして、先程の会話では、「私にどれだけの価値があるのか」を聞いてきた。
「(…金銭的な方の価値で取引されそうになっていたってこと!?)」
恐ろしい。詐欺には気をつけよう。
それに、五条さんの皮肉から察するに、悠仁君の映像が切れるのはこの人が1枚噛んでいる可能性が高そうだ。
色々なことに顔を青くしていれば、横で「ボッ」という音。
壁に貼ってあった御札のようなものが燃えるように消えた。
「おっ、動いたね」という五条さんの言葉。これは一体何なのだろう。
…知らないことばかりだ。
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続編出来ました。
多分次辺りでオチが…なはず。
下から良ければどうぞ。
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作者 - 紅葉さん» 弐の方にもコメントしてくださっていたんですね!気づくのが遅れてしまってすみません!読んでくださってありがとうございます! (2021年2月24日 22時) (レス) id: abf4ad4153 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 五条先生の創作アルバム怖いですね……最後のセリフで「ヒェッ」ってなりました……。面白いです! 真希さんのツンツン具合がまた好き……続き読んできます (2021年2月22日 8時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - ゆうなさん» わっ、本当に申し訳ございません…。修正させていただきました!今後も当作品をよろしくお願いします! (2021年2月6日 23時) (レス) id: abf4ad4153 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな - いつも楽しく読ませて頂いています!あの、22話くらいから、名前変換ができなくなっている気がします。華瑠→華琉になっているからだと思われます!此方の不具合でしたらすみません…これからも応援してます!! (2021年2月6日 11時) (レス) id: 3ecb08afbf (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2021年1月26日 23時