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裏切り者がいるという話も終え、御二方が観戦する方の部屋に移動したのを見て、私は一先ず湯呑みを片付ける事にした。

五条さんが飲み終えたものと、庵さんが投げたものを手にして廊下に出る。

すると、見知らぬ方が前を歩いてきた。

片目を白髪で隠した女性。妖艶で、綺麗な人。

もしかして、今日の交流会を観る方かなと思い、廊下の端で、通る際にお辞儀をした。

もう行ったかな、なんて顔を上げれば、私の目の前に立っていた為、ギョッとしてまた頭を下げる。

しかし、「顔をあげていい」と言われ、恐る恐るその人の方を見た。

その人は、目を細めて薄く微笑んでいた。


「君が、鈴鹿Aかな?」


「は、はい」


「フフフ、緊張しなくてもいいさ。私は単に興味があるだけ。君にどれだけの価値があるのかね」


価値。私の価値。それは、“結人”と呼ばれるものと関連しているのか、はたまた別の事なのか。


「もし君も私に興味があるのなら、私のところに来るといい。今日のうちに考えておいて」


「えっ?えっと、それってどういう…」


「スカウトさ。良い返事を期待しているよ」


それだけ言って、その女性は去っていった。私は頭の内で考える。

これからの呪術師人生は、どこで終幕が訪れるのか。そして、どのように終えるのか。さっきの人に着いていくことによって、それがまたどのように動くのか。

見当もつかない。ただ、いつまでもこうして、何も選ばずにはいられない。信じられる側に着いていくとは決めていたけれど、今の話で言うなら裏切り者も見極めなければならない。

難しいと思った。過去も今も未来も、選択肢が多すぎて選べない。


「(…でも、五条さんに所有権があるなら、自己決定出来ないのかな?)」


いやでも、五条さんは今まで私に好き勝手させてくれていたし、許してくださるはず。

とりあえず、交流会を見て学べる事は沢山学んでおこう。

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作者 - 紅葉さん» 弐の方にもコメントしてくださっていたんですね!気づくのが遅れてしまってすみません!読んでくださってありがとうございます! (2021年2月24日 22時) (レス) id: abf4ad4153 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 五条先生の創作アルバム怖いですね……最後のセリフで「ヒェッ」ってなりました……。面白いです! 真希さんのツンツン具合がまた好き……続き読んできます (2021年2月22日 8時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - ゆうなさん» わっ、本当に申し訳ございません…。修正させていただきました!今後も当作品をよろしくお願いします! (2021年2月6日 23時) (レス) id: abf4ad4153 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな - いつも楽しく読ませて頂いています!あの、22話くらいから、名前変換ができなくなっている気がします。華瑠→華琉になっているからだと思われます!此方の不具合でしたらすみません…これからも応援してます!! (2021年2月6日 11時) (レス) id: 3ecb08afbf (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2021年1月26日 23時

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