呪術廻戦〜貳爪探し〜

日々の訓練 ページ33

それからの日々は､狂ったように訓練と任務を繰り返す毎日だった

早朝…まだ朝日が昇りきっていない､涼しい時間帯は先輩方と高専内をランニング

昼間は1年勢も加わり地獄の訓練

夜には虎杖と五条先生2人と近接戦闘の実践

改善点などを真希さん以上に叩き込まれる…

そしてたまに､五条先生が持ってきた任務

正直疲労が溜まり続けていた

1日4時間眠れれば良い方だ

大抵は真希さんandパンダ先輩と行動していた

私が呪力なしということもあり､真希さんとは相性が良かったからだ

一応狗巻先輩や伏黒君とも任務に赴いたことはあるけれど…

お互い特に喋ることも無く淡々と呪霊を祓うだけ

虎杖君や､野薔薇ちゃんとは恐らく友達…？と呼べる間柄になったとは思う

…けどダメだ 彼らと更に仲良くなってしまえば､由梨の呪いが薄れてしまう

あの呪霊への恨みが､殺意が…

…消えていく

それだけは許せない


…そして､私が追加で高専から借りた呪具

パッと見はただの大型ナイフ

拳銃だけだと遠距離に特化しすぎていたので､それを埋め合わせる為に､ね

拳銃だと弾の入れ替えとかも面倒だったから､少しは手間も軽減された

何方も元はただの凶器だったらしく…

呪力を浴び続けた結果､呪具もどきのようなものになったらしいけれど

私にとってはそれで十分だった

「おい！遅れてんぞA！」

『…！はい！』

私は真希さんの声にハッと我に返って後を追った




「…はい､僕が君を呼び出したのはなぜだと思う？」

『…？いつものおふざけでは…？』

数日後､私は五条先生にまたもや呼び出された

あの恐ろしいほどの訓練期間で､私はそれなりに呪霊と戦えるほどには成長していた

一応まだ四級術師とはなっているけれど

「君からの依頼 なんとか達成出来たよ」

私からの依頼…

…まさか､それって…！

「察しが良いね そう､"由梨"を殺した呪霊の足取りが掴めた 明日の夜には任務に向かってもらうよ」

こんなに早く…

まだ2週間程度しか経っていないのに

『…本当に､私で倒せますか？』

「どうだろうね 僕からはなんとも言えない …けれど､1週間もすれば京都校との交流会も控えてる 出来るだけ早い方がいいと思ってね」

私はあの時に見た呪霊を思い返し､ブルっと身震いした

明日の夜…私は彼奴を…！

「…まぁそれだけが理由じゃないんだけれど」

五条先生がボソリと呟いた

私はその言葉の意味が分からず､首を傾げる

…何故か聞き返せない雰囲気があった

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