呪術廻戦〜貳爪探し〜

早すぎる再開 ページ11

「…それで？家に帰ったらこういう状態だったと…」

「状況からして他殺の線はほぼ0だな…」

簡易的な事情聴取

私はダイニングの椅子に三角座りしながら警察と話をしていた

部屋にいる警察官の人数は凡そ5人

それだけで部屋は酷く狭く感じた

「…身寄りは？」

「今調べてもらったんですけど…母方の親族は既に他界､父親も数年前に蒸発したらしく行方しれずで…」

「はぁ…女と逃げたか」

ったく 子供がいる前で話すことじゃないでしょ

…しかし､これからどうしよう


「…Aちゃん､だっけ？」

『あ､はい』

先程マンションの下で目が合ったスーツのおじさん

角刈りの何処かヤクザっぽい雰囲気がする

「俺は○○警察の麻倉だ 一応刑事という役職についてる それで本題なんだけど…君､まだ未成年だから…警察の保護下で生活することになる 君はそれでいいかい？」

『…まぁ､選択権なんてないですよね』

私は深く溜息をついた

はは…と申し訳なさそうに笑う麻倉刑事

ふと､部屋の隅を小さな"何か"が横切った

私は反射的にソレに目を向ける

小型犬くらいの大きさをした…単眼の化け物

一応人の形はしているが､毛は生えておらず少し幼児型の体型だった

麻倉刑事は私の視線の先を見つめ､ハッとしたように私の両肩を掴む

「！き､君 アレが見えるのかい？」

『えっ えぇまぁ…』

私は唐突のことに驚きながらも返事をする

それを聞いた刑事は驚き半分､喜び半分といったふうに笑った

「そりゃあいい！少し待っててくれるかい？ひねくれちゃあいるが､きっと君の助けになる人を知ってる」

そう言って麻倉刑事はスマホを取り出して部屋を出ていってしまった

数分後

「やっほー麻倉ちゃん 元気ぃ？」

聞き覚えのある軽い声

「ちょ､ちょっとアンタ！一般人は立ち入り禁止で…」

「大丈夫大丈夫 僕関係者だから〜」

「あぁ 此奴は俺の古い知り合いでな 何度か捜査に協力してもらったんだ」

「あ､麻倉刑事がそう仰るなら…」

玄関に目をやると､1人の男性が目に入った

『あっ？！』

「あれ､君さっきの！」

確か…五条､先生…だっけ？

悠仁と呼ばれた少年がそう呼んでいた記憶がある

「いやぁ〜まさかいづれ会うことになるかもしれないとは思ったけど､こんなに早いとはねぇ」

『えぇ…？』

私は困惑しながら溜息混じりに声を漏らす

「なんだ 知り合いか？なら話は早いな！」

麻倉刑事はカッカッカッと変わった笑い方で､私の背中をバンバンと強く叩いた

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