【呪術廻戦】くいーん・あい【五条悟】

15話 ページ16

高専の廊下を3人並んで歩く。


家「あー、報告修正しないとね。」


五「いやこのままでいい。いいよね？姫乃宮。」


『うん、五条君がそうしたいなら喜んで協力します。』


家「それでいいの…Aさん。」


Aは報告書の管理を任されているため、修正も改ざんも安易にできる。


五「また狙われる前に悠仁に最低限の力をつける時間が欲しい。記録上、悠仁は死んだままにしてくれ。」


家「じゃあ虎杖がっつり匿う感じ？」


五「いや、交流戦までには復学させる。」


家「なぜ？」


五「簡単な理由さ。若人から青春を取り上げるなんて、許されていないんだよ。何人たりともね。」


『硝子、お願いね。』


家「了解。じゃあ今度奢ってください。」


『いいね飲みに行こう！』


五「姫乃宮、恵達の事は頼むよ。僕はしばらく任務と悠仁の修行で見てあげられないかもだから。」


『はいっ！五条君の頼みとあらば全力で！』


家「Aさん、いい様にこき使われてますよ。」


五「硝子、ばらさないで。」


『五条君のお手伝いできるなら、こき使われるのも本望です。それじゃ、私は先戻るね。』


2人と別れ歩いて行くAの背中を見送る家入。


家「まあまあ…健気な事。そんで？あんな健気なAさんをどうしようっての？」


五「変な事聞くね。まるで僕が姫乃宮に何かしたみたいな言い方。」


五条の言葉にニヤリと笑う。


家「何かしたでしょ？」


五「何のことかな？」


家「誤魔化しても無駄。ネタは上がってるんだぞ。」


五「あいつ余計な事を…」


家「何でそんな事した？」


五「別に、気の迷いだよ。」


家「ふーん。それだけ？」


五「硝子は何が言いたいの。」


家「私はAさんに幸せになってほしいの。」


五「何で？」


家「そりゃあの人が好きだし、幸せになるべきだと思ってるから。」


五「硝子がそんな事言うの珍しいね。」


家「それだけ気に入ってるの。だから半端な気持ちで手出さないでよね。」


五「半端じゃなきゃいいわけ？」


五条の言葉に驚いて彼を見る家入。


家「本気なの？」


五「あははー冗談冗談。どうしてモテモテの僕がストーカー姫乃宮を選ぶのさ。」


家「そう。あの人、顔はお前並みにいいし、お前と違って性格もいいからな。気の迷いならもう二度と起こすなよ。Aさんがけがれる。」


五「硝子ってば本当酷いなー！」


家「うるさいかす。一瞬でもAさんが報われると思った私がバカだった。」

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