第５輪:おやすみなさい ページ6
「DIOパパのご飯美味しかったぁ！」
「パードレ、今日は美味しかったですよ」
「WRY！？ほんとか！？ジョルノ！？」
「今日はですよ？は！」
嬉しいような嬉しくないような微妙な返事に少ししょげるDIO
「まぁまぁ、2人とも布団用意しておいたから今夜はゆっくり休んでね」
ジョナサンがニコッと笑っては落ち込むDIOを励ます
一方、ジョルノはある困難に立ち向かっていた
「同じ部屋？」
「私、今日このジョルノのふかふかベッドで寝る！」
仮にも思春期の男女なのに、同じ部屋で寝かすとはどういう神経をしているのだあのバカ親は…とジョルノは頭を抱えていた
Aが同じ部屋にいるのに耐えれるだろうか
かと言って布団を移動するのも時間の無駄だし…
「ねぇねぇ…ベッド使っていいでしょ？？」
ゴロゴロと転がっては上目遣いで覗くAの瞳にジョルノは顔を赤くしてしまう
バレないよう、必死に手で隠す
「別に構いませんよ」
「わぁーい！」
「…平常心保たないとですね」
ジョルノは一旦冷静さを取り戻してはベッドの下に敷かれていた布団に入れば寝る準備を始めた
「電気消しますよ」
「うん！」
カチッと音を鳴らせば辺り一面は真っ暗
「…ジョルノ起きてる？」
「はい」
「なんかあれよね…昔のジョルノはよく泣いてたのに…最近泣かなくなったよね」
「それは…もう一応男ですし…高校生ですので」
「んー…そう考えるとなんだか昔が恋しくなるね」
「A…？」
「…今日は2年ぶりにジョナサンも帰ってきてよかったね！」
「まぁ…そうですけど」
そこで、ジョルノはAの肩が震えているのを見かけた
まさかと…
Aをこちら側へと向かせれば大きな青い瞳からポロポロと雫が溢れていた
「A…」
「ごめん…パパとママが亡くなって３年も経つのに、やっぱり思い出しちゃった…」
子供のように泣きじゃくるAをジョルノは抱き寄せる
「大丈夫…僕はいなくならないですよ」
涙を人差し指で掬ってあげ、優しく微笑めばAはいつもの明るい笑顔を取り戻した
しばらくすれば、Aはジョルノの服を掴みながら眠ってしまった
「嘘でしょ…んー…仕方ないですね」
そのまま一緒にベッドに入ればAの横に横たわれば優しく抱きしめる
頭を撫でては額に優しくキスを落とす
「おやすみなさい…僕のお姫様」
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作者名：ななみん | 作成日時：2018年11月28日 23時
