第48輪:心配 ページ49
「く、苦しいですよ」
「ごめんね?」
Aはすぐ離れたがDIOは離れるどころかさらに強く抱き締めていた
「パードレ、いい加減に…」
「よかった…生きてくれていて…」
DIOの口から出たか細い声の一言にジョルノとAは黙りとし出す
そうだ。子供が事故に遭って心配しない親がいる訳がない
医者から大丈夫と言われてもやはり気が気ではない
ジョルノは少し照れ臭そうにDIOの背中を撫でた
彼なりの甘え方なのだろう、2人の姿にAはほんわかとした気持ちになった
そして、家に戻ればジョルノはソファに腰をかけ落ち着いた雰囲気になる
「やっぱり家が1番ですよ」
「だね!」
Aは愛想笑いをしてはこの前の出来事を思い出しては1人でドギマギしていた
そしてジョルノも理由は違うがドギマギしていた
その空気に耐えれなかったAはジョルノに話しかける
「あのさ!」
「はい?」
「この前、ジョルノが言った言葉覚えてる?」
ジョルノはピクッと眉毛を動かしては、しばらく黙っていた
「さぁ?何のことですか?」
ジョルノの平静な表情にAは目をまん丸にして驚いた顔にしたり時には顔を真っ赤にしたり大忙し
ジョルノが覚えていないんだったらこの気持ちはまだ内緒にしたらいいだろう
「ううん!覚えてないのだったらいいの!」
この関係が壊れたくないとそう語りかける自分がいるAの心情はとても複雑だった
ジョルノはAの意外な反応に内心困惑しながらも、今は隠しておこうと胸に秘める
すると、勢いよくドアが開く音が聞こえ2人揃って驚き、ドタドタと勢いよく走ってくる物音
「ジョォォルゥゥノォォォ!!!!!事故に遭ったって本当かい!!??」
ぜーはーぜーはーと息を乱していたのはジョナサンだった
「怪我の調子は!?後遺症とか大丈夫!?」
ガシッと強くジョルノの肩を掴み血眼になるぐらい興奮しているジョナサンに半分引き気味なジョルノ
「大丈夫ですよ。案外傷も大したこともありませんでしたし…」
「よかったぁ…君が心配でわざわざカナダから飛んできたんだよ」
ヘナヘナと床に座り込むジョナサンの姿にジョルノは自分はいかに他の人に心配をかけたのか身に染みていた
「マードレ…心配をおかけしました…」
ジョルノは目線を合わせてニコッと優しく微笑んだ
誰もがほのぼのとした雰囲気を出していた
「私と偉い態度の違いだなぁ!」
ただ1人除いては…
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作者名:ななみん | 作成日時:2018年11月28日 23時