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遠い夏の日 ページ6

光side


次の日。


光「行ってきまーす」


雄也「うん…ごめんね」


光「大丈夫大丈夫!」


朝早くから家を出た俺。


理由はただ1つ。


慧に会いに行くんだ。


何日分もたまったノートをもって。


本当は宏にぃや雄にぃ、大貴も行きたがってたんだけど。


宏にぃは本の出版にあたって会議で明日の夜遅くまで帰らない。


雄にぃは急遽、沖縄での撮影。


大貴は、東北に遠征に行くんだとか。


てなわけで、しばらく俺1人、ってわけ。


ぽつんと1人でいるのも寂しいし、なんだったら慧のところに行こうかな、なんて思って病院へ向かうことになった。


バスは空いていた。


ガラ空きの窓際に座る。


小さい時は、どっちが窓側に座るかで慧とよく喧嘩したっけ…。


それから、降りますってボタンを押すのも。


些細なことで喧嘩して、負けたらギャン泣きなんてしたな。


今では遠い、淡い思い出。


病院前のバス停を知らせるアナウンスが車内に響く。


もう喧嘩することなんてない、そのボタンを俺は押した。


心地よいくらいに音高く、ボタンがなる。


慧がいたなら、俺が押したいって言ったんだろうか。


窓側がいいって、言ったんだろうか。


思い出せば出すほど遠くなる気がして、俺は頭をふった。


お金を払ってバスを降りると、病院はもうすぐそこだ。


慧、いま会いに行くからな。


なんとなく、早足で向かうことにした。

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とびっこ - すごく泣けました!とても優しいお話ですね。健康って凄いことなんだなと思いました!ありがとうございました!! (2019年3月15日 15時) (レス) id: bc899b6d8f (このIDを非表示/違反報告)
はにーもやし - 本当に泣けるいい話でした!これからも生きようと決心しました (2019年2月28日 17時) (レス) id: 1ee02ce53e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あいす。 | 作成日時:2018年1月12日 18時

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