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話し合いの結果、彼らは雄英高校普通科を目指すこととなった。
ヒーロー科の他にサポート科、経営科があったがなかなかにクセが強かったので辞めた。
開発とかできないし、下支えなんて彼らには向いていない。
家入硝子、八雲Aは小学校を卒業し、同じ中学へと進学した。
その時に出会った爆豪勝己という少年に、彼女たちが個性のことを話さなかった為に無個性と思われ、揶揄され続けていたが、彼女たちがそれを気に留めることは無かった。
そんな態度が余計爆豪をイラつかせていたのは言うまでもない。
一方の夏油傑は学区域が隣だった為に二人と同じ中学に通うことは出来なかった。
個性社会、強い個性ほど上に立つ世の中に気味が悪いと嘆く夏油を散々にからかってやった。
五条悟はと言うと、流石は五条家。
小中一貫である私立の、金持ちが集う学校に通っていた。
時には八雲、時には夏油家に入り浸り桃鉄99年を楽しみつつ中学時代を謳歌していた。
ちなみに家入は八雲以外の家の出入りを禁じていた。
曰く、クズは来るな、と。
そうして彼らは雄英高校普通科への進学を目標に程よく勉学を嗜んでいた。
彼らは頭が良かった。
前世の記憶があるとはいえ、術式関係で頭を使うことが多かった彼らにとって難関と言われる雄英も大したことは無かったのだ。
「A、今日ウチおいでよ」
「いいけど、なんで？」
「バレンタイン。クズに激辛クッキー作る」
「わかった、行く」
中学三年生。2月12日の話だった。
バレンタインというのは家入にとって五条や夏油を苦しめる日であった。
いつも家入は彼らにロシアンルーレットという形で日頃の感謝を伝えていた。
八雲が伝わるのか、と聞けば伝えるものもないからいいのだと彼女は言った。
受験前にバレンタインだなんて、受験を前にした学生には思えないが、当然、彼女達には受験生も何も無かったのだ。
そんなこんなで彼女たちは、いや、彼らは雄英高校普通科を受験し、普通科の倍率が高い理由など気にもせずに見事に合格を果たしたのだった。
いや、果たしてしまった、という方がいいのかもしれない。
彼らは知らなかった。
雄英高校普通科というのは、ヒーロー科に落ちた者で溢れており、「成績優秀者はヒーロー科への年次編入を検討する」という千載一遇のチャンスがある事実上の復活枠であるということを。
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あお - 間の開け方とか言葉選びとかすごい良かったです！！ (2022年8月28日 20時) (
レス) @page18 id: c1da01ed72 (このIDを非表示/違反報告)
トマトまと(プロフ) - 呪術師側のイカれ具合とか、ヒーローに対する嫌悪とか、全て大好きです。 (2022年1月2日 15時) (レス) @page50 id: 1d9d2ab89b (このIDを非表示/違反報告)
あかし - あくまで私個人の感想です。書き方やオチ希望してる方がいますがこれは作者様の作品です。書き方も展開も終わり方も全て作者様の自由です。私はこのままの作品が好きですし、作者様の自由にして下さい。言葉選び、文脈全てが大人で素敵です。これからも応援しています。 (2021年8月7日 14時) (レス) id: 9951821a6a (このIDを非表示/違反報告)
天宮 - 誰が喋っているのか聞いてくれないとわかりません。 (2021年6月28日 8時) (レス) id: 453c097156 (このIDを非表示/違反報告)
天宮 - 誰が喋っているのか聞いてくれないとわかりません。 (2021年6月28日 8時) (レス) id: 453c097156 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ずんだもち | 作成日時：2021年2月11日 11時
