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【なんぼのもん】すだれを心から喜ばせてみたい!!ナニワ贈り物選手権!9 ページ21


ふいに抱き上げられるようになったとしちゃんは目を白黒させ、宙に浮いたような。ふわっと唐突に内臓が押し上げられてから浮いてしまうような。そんなジェットコースターの気流のような感覚を味わったらしく目を回して、

思わず俺の首にしがみついてきていた。浮いてる膝ががくがくしてて面白い。その顔は煙が出そうなほど赤くなっていて、そういえばスキンシップ慣れてないんやった忘れてたわ、と心の中でコッソリてへっとく。



す「 たまに思うんやけど、としちゃんはさ。ひやっこくてぷにぷにしてすべすべしとるなぁ 」

と「 は、はっ、はぁぁぁぁっ!? お、ま、いぃぃいきなり何やってっ 」

す「 んーっ、なぁ、例えばの話やけどさ、"嫌いな俺"といくら出せば仲良ししてくれるん 」



胸に顔を埋めてすぅー、と息を吸い込む。問いつめるような口調なのに案外ジッとしてされるがままなので、どきどきと寂しそうな動悸を聞いた時に「素直じゃないって損やんな」と考えていた。熱い胸の響きに、しばらく俺はうっとりと聞き入っていたけれど、

何がなんやら、お互いの宙吊りのマリオネットのような決まりきった台詞と、動きが。それぞれ恥ずかしくなって、だんだんと合間に会話が生まれなくなってくる。

仄かに俺がぽーっと林檎みたいな風に顔を染めていても、としちゃんはあえて黙ってた。流石にこの空気に堪えられなくなって、いい加減にそのぽわり、と熱を持つ身体を離してみる。ひっそりとひそむ甘い匂いを、この時ほど恨めしく思った事はなかったかもしれへん。



す「 やっ、やー。いったんやめな……一時休戦や 」

と「 ……何もしねえのかよ、変なとこでいくじなしだよな 」

す「 そんな事したら俺がみんなとおれんくなるやろっ、合意なしでやらかしたらガチの罪と罰案件になってまうんやからっ! 」

と「 めんどくせぇな、お前 」

す「 あーたにだけは言われたない 」



んで、しばし楽しく話をしとったんやけど、さっきのに気を取られとった俺たちは後ろから忍び寄る何か、に気づかんかった。

足音がガランとした室内にドタバタと高らかに響きわたる。ドアがオープンする音が聞こえ、何ならどっかから荒い息遣いも感じられる。

そんで、あちこちから見られてまうのは当然こんな気まずい雰囲気な俺らなわけで。慌てて俺を殴って、なんやかんやして状況を有耶無耶にしようとしてたけど、結局行き場のない手が俺の前で立ち往生していた。
 

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ああああああああああああああああああああ(プロフ) - 更新待ってます、、いつまでも、、 (6月21日 21時) (レス) id: e3dfa91469 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:干し星 | 作成日時:2021年8月4日 11時

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