【学パロ】好きです。だけど、ごめんなさい。【d!】【zm】 (ページ26)

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すると、家の前にはゾムくんが立っていた。
ｿﾞ「やっときた。A帰ろ」

　『…なんで…？』

思わず本音がぽろりとこぼれる。

ゾムくんはけろりとした表情で返した。

ｿﾞ「置いて帰ると思ったん？」

　『え、だって…優奈ちゃんが心配で送るって
　ついてきて、だから私は別に…』

ｿﾞ「え…？いやA、もちろん優奈も心配
　やけど、Aも心配やし正直俺的には
　 Aの方が心配やからな？なんかまた
　ナンパされた時にA普通に
　ついて行きそうやし」

　『ゔ…それは…』

痛いところをつかれて反論ができずに
詰まってしまう。

　『でも、あのときはあれが一番方法としては
　良かったから…』

ｿﾞ「あほ。…俺らの事頼ってくれたら
　よかったやん。電話でも何でも。
　言ってくれたらいくらでも助けたやん」

　『そう、だね。…ごめんなさい』

ｿﾞ「ん。次はちゃんと言ってな。やっぱり
　心配やねん。Aそういうとこ
　あるから」

そう言いながら、ゾムくんは私の頭にぽすりと
手を置いて、優しく撫でる。

こうやって、優しく撫でるところとかもきっと
私が好きになった理由なんだなぁ、なんて。

ゆったりとしたスピードで歩きはじめると、
私のペースに合わせて、ゾムくんも歩いてくれる。

こんな時間が、ずっと続いてくれたらいいのに。

　『優奈ちゃんとお祭り、どうだった？』

ｿﾞ「楽しかったで。ちゃんと俺の行きたい
　とこも聞いてくれたし、自分の行きたい
　とこは俺に言ってから行こって言って
　くれるし…もうちょい欲張ってもええのに」

　『楽しかったならよかった』

ｿﾞ「Aもまたいつか一緒にお祭り行こうな」

　『え？…………うん』

反射的にうんって言っちゃったけどほんとに
そういうの心臓に悪いからやめてほしい。

そんなの。

そんなこと言われたら、

…期待、しちゃうじゃないか。