善「兄が柱だしめちゃくちゃ美少女な件について」

弐拾肆 ページ25

炭治郎side




俺が女の鬼と闘ってる時にAさんが駆け付けてくれた。めちゃくちゃ心強い！



頸は切れなくともだいぶ圧倒してる




2人の闘いは目にも追えぬ速さで繰り広げられていた



俺も役に立たなきゃ、色々考えていたとき女の身体に帯が戻っていった



そして目の前から消えたと思ったら



「やっぱり柱ね。柱が2人も来てたのね。良かった。あの方に喜んで戴けるわ…」



と姿を変え言っていた。



なんて禍々しい匂いだ、喉の奥が痺れて痛い。



でも伊之助たちの方に宇髄さんがいるのか？だったら安心だ…こっちにはAさんもいる



ほっとするのもつかの間、騒ぎに気付いた人が出てきてしまった



女は五月蝿いわね、と出てきた人を睨んでいた。まずい。



「炭治郎くん！君はその人を守れ！」



「は、はい！」



Aさんに言われた通りその人に声をかける



「ダメだ！下がってください!!建物から出るな!!」



女は多方向から攻撃を仕掛けてきた。



Aさんが殆ど弾き返してくれたからそんなに被害はなかったが運悪く出てきた男の人の手首が切れてしまった



「落ち着いて。貴方は助かります。腕を…紐で縛って」



女は背を向け何処かへ向かおうとした



「待て。許さないぞ。こんなことをしておいて」



「何？まだ何か言ってるの？もういいわよ不細工ども。醜い人間に生きてる価値ないんだから仲良く皆で死に腐れろ」



「(…炭治郎くんの雰囲気が変わった)」




俺は槇寿郎さんに貰った手紙を思い出した。



それは日の呼吸の選ばれた使い手は生まれつき赤い痣が額にある、との事だった。



俺は選ばれた使い手、と言われたが違うんです。



これは元々弟が火鉢を倒した時庇ってできた傷跡で、さらに最終選別で負傷してこの痣になりました



俺の父は生まれつきあったそうですか俺は違います



俺はきっと選ばれた使い手ではないのでしょう。



でも、それでも。選ばれた者でなくとも、力が足りずとも、人にはどうしても退けない時があります。




人の心を持たない者がこの世には居るからです。理不尽に命を奪い反省もせず悔やむことも無い。



その横暴を俺は絶対許さない。



「失われた命は回帰しない。二度と戻らない」

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