禪院に産まれまして

焼肉だ！！奢りだ！2 ページ8

｢わざわざ、2人きりになるってことはアイツらには
聞かれたくないことってことだよね｣

｢まあね｣

先に同級生達には帰ってもらい、今は悟と二人で
帰路に着いている。

私は悟を見据え、口を開いた。

｢まず1つ。虎杖悠仁はいちど死んでるって聞いたけど、なぜ生きているのか。2つ、伏黒恵の禪院での扱いはどうするのか。｣

もし虎杖悠仁が契約を交わされたとしたら、甘いものじゃない気がしてしまう。

相手は最悪の両面宿儺、甘く見れない。

そして、伏黒恵。

禪院直毘人は伏黒恵を次期当主にーなんて考えている可能性がある。

理由は相伝の術式を継いでいるから。

私は女だから継げないし継ぐ気は無いから構わないけれど。

でも、そうなったら伏黒恵は私にとって邪魔者になる。

あくまで私は、｢真希ちゃん｣が当主になるべきだと考えているから、次期当主を選ぶ時は前例が無いもので無いといけない。

｢じゃあ、まず1つ目。おそらく悠仁は契闊を交わされている。

それはきっと乙女も予想済みだと思う。

その契約内容の中に、契闊した事を忘れるっていうこともおそらく入っている。

根拠は、悠仁が契闊した事を忘れていたから。｣

淡々と話す悟。

｢契闊した事を忘れさせた事になにか意味がある？｣

｢宿儺の中は宿儺しか分からない。

でもきっと意味があるよ、乙女が案ずる様にね。

だけど、誓約を結ぶにあたっては宿儺の方にも

縛りがある。
・・・・
今は未だ、大丈夫さ。僕が居るからね。

それと、君も｣

｢ーそうね。｣

もし宿儺が暴れても、宿儺を殺せば良い。
チカラ
こんな呪力、こんな事でしか役に立たないんだから。

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