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「まあ、信頼がなかったら近づけないけど」
「また信頼は勝ち取っていきます」
なくなったらまた作っていけばいい
わたしはずっとまふくんを好きでいたい
「あっそ、まあ勝手にすれば」
深いため息をついてそらるさんはわたしに背を向けて歩き出す
「っ、はいっ!」
少しは進歩したのかな
嬉しくて声が弾んでしまう
「別に認めたわけじゃない」
それでも伝わったことが嬉しい
「わ、わかってます…」
小さな声でぽつりと口から滑り落ちた言葉
少し期待しちゃったけれど、やっぱり思い通りにはいかないなあ
そういえばまふくんは?どこへ行ったんだろう
先にスタッフさんのところに行ったのかな
「…最後になにか話したかったなぁ」
もう叶わない願望は夕焼けに染まった神社の境内に溶けていく
そのとき、
「あっ、まだいた…
あのっ!」
この声は幻聴だろうか
きっとわたしの耳が都合よく聞き間違えただけ
うん、そうだよ
期待している自分を抑え込もうとするとどうしても抑えられない
これが幻聴じゃないなら
俯いていた顔をそっとあげて振り返る
…やっぱり幻じゃなかった
「…なんでこんなところにいるんですか
そらるさん、もういきましたよ」
まふくんはわたしから3メートルくらいはなれた場所からこっちに向かって歩いてくる
そらるさんの向かった方向を指差しながらそう言う
「あー…
えっと、そらるさんには連絡してあるので大丈夫です」
やめて…期待しちゃうの
期待しすぎて現実との落差に何度 絶望したか
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ひより(プロフ) - もふぃさん» 報告ありがとうございます! (2018年12月1日 23時) (レス) id: 8d41273a90 (このIDを非表示/違反報告)
もふぃ(プロフ) - 名前抜けてますよ…!汗 あと続編楽しみにしてます! (2018年11月30日 16時) (レス) id: bd51fbc33b (このIDを非表示/違反報告)
カイ - 私はまふまふさんのこと本気で大好きだから、そうだったらとても悲しいです…。 (2018年11月12日 16時) (レス) id: ff33a9029c (このIDを非表示/違反報告)
カイ - やっぱりガチ恋ってまふまふさんによく思われないのでしょうか?(´;ω;`) (2018年11月12日 16時) (レス) id: ff33a9029c (このIDを非表示/違反報告)
もふぃ(プロフ) - ひよりさん» いえ!解決してよかったです! (2018年11月10日 13時) (レス) id: bd51fbc33b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひより | 作成日時:2018年8月26日 15時