タメ口と名前 ページ31
「あの、お礼をさせていただきたくて」
「しょっぴーから聞いたけど、いらないっすよー！当然のことをしたまでです！」
向井さんがワザとキリッとした目をしてえっへん！と胸を張った。
「あ、でもふっかさんだけは、マジ〜？なーにしてもらおっかなあ？とかかっこつけて言うてましたけどね」
「あはは！」
「うーん、でもどうしてもって言うなら…」
「はい、なんでしょう！なんでも言って下さい！」
マネージャーが菓子折り準備してたけど、希望があるならぜひ聞きたい。なんかドキドキする。
「えーっと、康二って呼んでください！」
「え？」
思ってもいなかった提案に驚く。
呼び方？全然構わないけどなぜ、急に！
「いや、俺、苗字で呼ばれるの苦手で！それやったら下の名前で呼ばれたくって」
「なるほど」
「あ！あと、これは前から思ってたんですけど、タメ口にしてください！柿崎さんの方が年上やし、もう月2回は会うてるし！」
ワクワクした目を向けられる。
ちょっと不安そうな目でもあるけど、本当にワンコみたい。
でも確かにタメ口はタイミングを見計らってた。
「分かりました。…いや、分かった！」
「おお？！」
「康二くん、今日もよろしくね」
「おお〜！Aちゃん！よろしく！」
康二くんが手を出してきたからそれを手に取り、握手をする。
なんだこれ。
腕をブンブン上下に動かしてる康二くんを見てつい笑みがこぼれる。腕がちぎれそう。
手を離した後、あ！と何かを思い出したかのように康二くんが言った。
「そういえば、あん時俺は2人が同級生って知ってるからあれやったけど、ふっかさんは知らんからホンマにファンみたいにえ！柿崎A？！って1人でなってて、助けに行く時も、やばーこれで認知される〜とかめっちゃ浮かれとって」
「あはは！」
「もーホンマに不謹慎！」
「いや、でも確かに認知したよ」
「それ聞いたらふっかさん絶対ニヤける！」
「深澤さんにも直接お礼言いたい」
「逆に絶対会わせんとこかな」
ふふふ、と2人で笑い合う。
「…あと、Aちゃんとしょっぴーって付き合うてる？」
「え！付き合ってないですよ！」
「あ、そうなんや」
「なんですか！急に！」
「敬語なってるし！」
「あ、つい」
「まあ…いや、なんとなくやけど」
「…違うよ」
私のただの片想いだよ。ただ好きなだけ。
「…じゃあしょっぴーの事好きなんや？」
ニヤニヤして聞いてきた。
あれ、これデジャブ？
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おでん(プロフ) - みかんさん» コメントありがとうございます。そう言っていただき嬉しいです！ありがとうございます！ (2021年3月4日 7時) (
レス) id: 0eda0cdbe1 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - おでんはんはじめまして！このお話本当に大好きです！今までにないテイストで今後も更新楽しみにしてます(^^) (2021年3月2日 20時) (レス) id: 7b49f138be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おでん | 作成日時：2021年2月20日 21時
