・ お姉ちゃんside ページ26
「え………」
それからしばらく沈黙が続いた。
キ「何で言ってくれなかったの」
「イベントで忙しいと思って……邪魔しちゃだめだと思ったから……。ごめんなさい…」
キ「いや、俺が悪いよ。だって気を使わせちゃったでしょ？ごめん」
お互いにごめんなさいをして、仲直り。
キ「家に帰ろっか」
「うん！」
私達は手を繋いで家へと歩いた。
………………
お姉ちゃんside
？「ただいまー。」
姉「あ、翔太。おかえりなさい！ぎゅー！」
私達は帰ってきたら力いっぱいハグをするのがルールだ。
翔「はいはい、ぎゅー！」
この人は婚約者の翔太。会社で出会って、付き合って、今は同棲している。
まだ籍はいれていない。
再来週の土曜日が丁度私達ふたりの真ん中バースデー。その日を結婚記念日にしようと、ふたりで話したの。
姉「スーツ預かるよ」
翔「うん。はい、ありがと。」
彼はそう言ってスーツを脱ぎ捨てた。
着替えが終わるとすぐイヤホンをつけて動画を見ている。
最近、彼はゲーム実況にハマっているらしく、家に帰ってくるなりその日更新された動画を見ている。
その実況者が誰かはわからないけれど、少しだけ嫉妬をしてしまう自分がいる。
だめだめ。入籍が控えてるんだから。しっかり気持ちを保たなきゃ。
２０分ほどして、彼は私に話しかけてきた。
翔「あー。今日も仕事疲れたよ…」
姉「おつかれ様。はい、ご飯。今日は何の仕事したの？」
翔「うーん、今日はね、ゲーム実況者のキヨさんと生放送の打ち合わせ。」
姉「へー！キヨくんとー！いいなー！」
翔「でもなんかさ、俺が会議室に入ったらあの人女と電話してたんだぜ？ありえなくね？」
姉「うーん、彼女さんとかいるのかな…？」
私の妹がその彼女だと言うことはまだ言えないな…なんだかこっ恥ずかしい…
翔「そうだったらやべーよな。同じ実況者とかだったりすんのかな、ミモザちゃんだったら俺、泣くなーw」
姉「ミモザちゃん？」
翔「そう。最近実況を始めた子なんだけど、リアクションと声が可愛くて。すっかりファンだよ。」
姉「へぇ…」
翔「だからさー、俺、思い切って手紙出しちゃったんだよー！住所特定するの大変だったー！」
私は、彼への気持ちに違和感を覚えながら、知りたくもない話を聞かされ続けた。
彼の言葉の意味を知ったのは、それから３日後だった。
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雑食の林檎(プロフ) - *〜ゆら〜*さん» コメントありがとうございます!!ゆらさんのお陰で頑張れます!!これからもよろしくお願いします (2020年8月30日 2時) (
レス) id: 0a1352cbdd (このIDを非表示/違反報告)
*〜ゆら〜* - 面白いより自分がその気になります。頑張ってください…!! (2020年8月30日 0時) (レス) id: 7c4adda471 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雑食の林檎 | 作成日時：2020年8月16日 13時
