124 ページ24
ヒソカが、
「なッ、、なぜわざわざ!!?」
「カンペキに勝つ、だろぉ?ゴン♧」
グニュウ〜ンとヒソカのゴムが伸び、その反動で再びボールはレイザーへ。
「面白い!ラリーの応酬か?根くらべだ!!」
レイザーが球を受け止めた瞬間、バチュ、と何か違う音がした。
「ボクの
「うっ、おおぉおおおッッ!!?」
摩擦音とともに、レイザーが押されていく。薄煙が晴れると、レイザーはコート外へ押し出されていた。
「レイザー選手、アウト!!よってゴンチームの勝ち!!」
審判のコールが、体育館に大きく響いた。
「か、勝った……」
全身痛む体に喝を入れて、立ち上がった。跳び箱の時に受けた傷が、今になって振り返してきたらしい。いやだってさ、着地の時に格闘するなんて思わないし。
しかし、自分の負傷はどうでもよかった。皆と勝利を分かち合いたい。
「両手の指、イッちゃった♤」
ありえない方向に全部の指が曲がっているのを、どこか楽しそうに見ながらヒソカが言った。
「結局、美味しいところは全部ヒソカに持っていかれちゃったな」と、キルア。
「みんなの力があったからだよぉ♧全員の勝利ってヤツさ♢」
「ヒソカにそのセリフ、似合わない…」
ゴンの苦笑にヒソカはポカンとしていた。
「エ♤」
鳩に豆鉄砲、奇術師に不意打ち。
「今のセリフ、何かの冗談だと思ってたわ…」
「ゴンはともかく、Aまで真顔で言わないでくれるかい♢」
「ハイハイ、私のは冗談ですぅー、おっと」
レイザーを筆頭に、海賊たちがザッと並んだ。
「約束通り、俺たちは出て行く」
「あ、そっか。そういうゲームだったね、これ」
皆、当初の設定を忘れて熱中していたのだった。私たちは、レイザーに向き直った。
「…そうだ、ゴン。お前の親父の居場所は知らないが、思い出話で良ければ聞かせよう」
「うん!!」
レイザーがゴンを伴って、体育館の隅へ行ってしまった。途中、振り返って私を見たゴンは何か言いたそうだったが私は首を横に振った。
ジンはレイザーに息子のことを語っていたらしいが、何故か私のことは言わなかったらしい。おそらく、いや確実に、レイザーは私がジンの血縁関係にあるとは知らないだろう。
このことに意味があるといいが、と私は密かに嘆息した。
365人がお気に入り
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Ash(プロフ) - かなめさん» かなめさん、こんにちは。更新遅くなってすみません。ヒソカ推しの同志がいてくれて嬉しいです。 (2020年3月19日 11時) (レス) id: 15c859a546 (このIDを非表示/違反報告)
かなめ(プロフ) - 更新お疲れ様です!ヒソカ推しなのでかっこいい姿が沢山あって嬉しいです (2020年3月16日 12時) (レス) id: 70bd3babc7 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - スーパーヒソカタイムめっちゃ笑いました!!更新がんばって下さい! (2018年3月10日 21時) (レス) id: 2984f0eef0 (このIDを非表示/違反報告)
鉄子(プロフ) - キングダムっぽい技ですねwトーンタンタンは技の掛け声として最高です!w楽しく読まさせていただいています!がんばってください! (2017年11月24日 22時) (レス) id: a0856aab8c (このIDを非表示/違反報告)
ムルムル(プロフ) - 待ってますね!頑張ってください! (2017年11月22日 18時) (レス) id: 42a08529e9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ