【ヒソカ】青い果実は仕掛かり品【HUNTER×HUNTER】

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「“ 同行(アカンパニー)” 使用(オン)、A=フリークス♢」

呪文(スペル)は易々と彼らをある場所へ飛ばした。

「おい、ヒソカ。いねぇじゃねぇか」

眉のない強面の男__フィンクス___が悪態をついた。

「フィンクス、ちょと待つね。 呪文(スペル)が間違てるわけないね」

口元を覆った方__フェイタン___がフィンクスをたしなめる。

「チッ、わかってらぁ。わざわざこんな辺鄙な所に居たって事は、俺達の襲撃も予想してたってことだろ」

青髪の女がヒソカを睨み上げた。

「ヒソカ、アンタ団長の除念の話をバラしたのかい？」

マチの口調には、返答次第で首を切るという殺意が滲んでいる。

「まさか♧彼女が妨害するっていうシナリオも面白そうだけど、今はクロロの除念が優先♤」

「それにしちゃあ、準備が良すぎるんだよなあ」

無精髭を掻きながら言ったノブナガは逆に感心している風だ。

「ノブナガ、勧誘の話まだ諦めてないのかい？」

「筋はいいんだ。 ヨークシンの(あの)時の能力も気になるし…」

穏やかな雑談が途切れると、一帯は 夥(おびただ)しい殺気に包まれた。動物たちが喚きながら逃げ出していく。

「さぁ、 狩り(隠れんぼ)の時間だぜ」

ゴキゴキと拳の関節を鳴らしたフィンクスの額に、青筋が浮かんだ。


まずい。まさか、ほぼ全員が来るとは。正面からかち合うのも、不意打ちも通じない。

クラピカのような命を賭けた制約と誓約があって初めて私の実力は団員1人分に匹敵するかどうか。

無口な看護師(フローレンス)は、 診断書(カルテ)に登録されている人にしか知覚できない。

彼女の眼を借りて、私は 無口な看護師(フローレンス)のみている景色を覗き見た。

目を凝らすと、木の葉の隙間から見覚えのある髪色がいくつも並んでいる。

見つかるのも時間の問題。私は、 無口な看護師(フローレンス)をそのままにして彼らの正面へ回った。

「 絶(ゼツ)、上手くなったね♢」

「…用件を、言って」

1人足りない。どこに居る？探して、 無口な看護師(フローレンス)！！

絶(ゼツ)をしていたせいで、気配を見失った。それを相手に悟られてはいけない。相手は、私が1人足りてないことに気づいていることを知らない。

これは、一か八かのアドバンテージだ。

「除念にキミのチカラが必要なんだ♤」

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