42.大好物なんです ページ2
.
鬼が出ると噂されている城下町へと足を運ぶ私達。思えばこれが初めての任務。実践は全然不慣れだから時透君の足を引っ張らないといいけど。
そんな事を思いつつ横で歩く時透君に視線をやれば、さり気なく歩く歩幅は合わせてくれてるようだ。
やだ、優しい惚れる。いやもう惚れてる。
「例の城下町まで後どれくらいかな?」
「もうすぐ着く。いい?鬼が出るのは夜って聞いたけど昼も気を抜かないこと。分かった?」
「心得てます!!!!」
「耳障り」
「はい」
わざとらしく耳を塞いで顔を顰める時透君。
普通の人がやったら憎たらしいのだろうが、時透君がやっても私対するご褒美にしかならない。時透君の横顔アングルに風でたなびく黒髪が大好物です。もう時透無一郎自体大好物です。
「安心して!鬼が現れたら出来るだけ君の事守るからねっ!綺麗な顔に傷はつけさせないぜ!!」
「期待しないでおくよ。ていうかそんな性格だったんだね君。馬鹿っぽいとは感じてたけど」
「ごめん顔と性格一致してないんだ」
「以外と一致してるけどな」
「えっ」
しれっと言われた言葉。
鏡見て顔は超絶美少女だけど性格が残念だからな、と自分で自分の顔が気の毒になった事がある。顔と性格が一致してるなんて初めて言われたよ。
時透君は見た目通り冷静で毒舌だよなー。
「こんな弟がいたら毎日楽しいだろうに・・・。いっその事うちに嫁いでくる?」
「は?嫁ぐわけないでしょ。馬鹿なの」
「さっきから君を見てるだけで妊娠しそうなんだけども!結婚してくれたら養うし私の愛独り占め出来ちゃうよー!!」
「うるさいきもい要らない」
言葉の暴力三連続。
このやり取りをもし第三者から見てたら絶対時透君が年上だと思っただろう。本当に年下なのかこの子。
「時透君って絶対にポーカーフェイス上手いタイプだ。マジシャンのダイゴと良い勝負するよ」
「誰そいつ。はー……何か君と話してると調子狂う」
「そうか。謝るごめんな。でもこれが私だから」
「・・・・・おかしな女」
なんて時透無一郎はボソリと呟いた。
無一郎にとってAは完全に初めて会ったタイプの人だった。こんな直球に接してくる人はいなかったし、軽い女かと思えば声は本気で軽いわけでもないらしい。
そんなAに9割怪しみや煩わしさを感じつつ、1割だけこの女への好奇心が無一郎に湧いた。
「着いたよ。ここ」
「わ、賑やかだねー!」
任務場所、到着。
3461人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うえ - んぎゃ..鬼にまで好かれるとか最高すぎんか..待ってます!! (1月5日 9時) (レス) @page36 id: 9aa429e4c8 (このIDを非表示/違反報告)
さめしゃち?(プロフ) - あっ好きです(急)結婚しましょu(((((( すみません取り乱してしまいました^ ^めっちゃにやにやしちゃいましたww更新待ってます!!!! (5月7日 21時) (レス) @page36 id: 94eab444ed (このIDを非表示/違反報告)
Komachi(プロフ) - ふづきさん» あ、へ?え!?なんか褒められました!?あざさです!(?)めっちゃ嬉しいです!(なんのことかよくわかっていない件について) (2022年3月6日 1時) (レス) id: 286de14237 (このIDを非表示/違反報告)
ふづき - Koma?♂さん» がちでおもしろすぎるww文書く才能ありすぎです (2022年3月6日 0時) (レス) @page36 id: 3d9c5132e5 (このIDを非表示/違反報告)
Koma?♂(プロフ) - ぁぁダァダダァぁ!好きです!もうこういうのをまとめてました!更新頑張ってください!応援してますぅ (2021年11月3日 22時) (レス) @page36 id: 286de14237 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:むにゃねこ44 | 作成日時:2019年8月13日 2時