17話 ページ19
「7、8、9、ラスト!!お疲れ様です、純さん!」
「っだーらっしゃぁ!!!」
ラスト1球が練習用の木製バットの芯に当たり、小気味良い音を立ててネットに吸い込まれていく。
フリーバッティングやロングティーの時が一番良く分かるけど、純さんのバッティングは見ていて気持ちが良い。
さすがクリーンナップを任されているだけがある、力強いバッティングだ。
「あー………なんか腹減ったな」
つい一時間半前に昼食を終えたばかりなのに、純さんがぽつりと呟いた。
素振り用の重めのバットを振っていた亮さんも確かにねと純さんに同意する。
ちなみに増子さんも賛同した。
午後からはグラウンドでロングティー等をする人も増え、室内練習場の人数は午前よりも少なくなった。
補食かぁ………、これくらいの人数ならどうにかなるかもしれない。
「あの、多分おにぎりくらいなら用意できますよ」
「うおっ、まじか染谷!!」
「はい、すぐには出来上がりませんけど…」
「問題ないぜ、頼んでも良いか?」
「はい!」
先程寮母さんたちが今月は多くお米が届いちゃったとぼやいて居たから、余っている分のお米を消費すると言ったらきっと承諾してくれるはずだ。
室内練習場に残っている人数は1クラスの人数にも満たない。1人が2、3個食べるにしても作る数は知れている。
毎日マネージャー5人でとは言え、200個以上おにぎりを作っているんだ。これくらいどうってことはない。
そんなこんなで補食を作ることになった私は寮母さん達に厨房と余りのお米の使用許可を得るべく食堂へと向かった。
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マリイ - 丹波光一郎の小説も書いて欲しいです 丹波さん好きだけど小説無いんで (2020年8月15日 17時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マカロニ | 作成日時:2020年7月24日 12時