卌陸ノ炎 ページ48
暗い意識の中、見えたのは幼い記憶
『…ねぇねぇ兄上、兄上の宝ものは何ですか？』
杏寿郎「…うむ、、沢山ありすぎるが
父上、母上、千寿郎、そしてAだな」
そう言ってぎゅっと抱きしめ頭を撫でてくれた
兄の腕の中は温かくて、落ち着いた
杏寿郎「じゃあ、Aの宝ものは何なんだ？」
『えっと…えっとですねぇ〜私の宝ものは…』
『……幸せな、今…』
思っていたより掠れた声が出た
目を開ければ、蝶屋敷の天井が見える
しのぶ「…！Aさんっ」
血相を変えて、しのぶさんが私に駆け寄った
いつもの笑みを崩してしまっている
どうしたのだろう
『…ぁ、おはよ…ございま、す』
しのぶ「おはようございますじゃありませんっ！
自分がどれくらい危ない状況だったか、ご存知ないでしょう…っ！？
あなた、心臓が一度止まったんです
直ぐに処置にとりかかったからか奇跡的に脈が戻りましたけど…本当に死ぬところだったんですよ
…本当に、心配しました」
ぎゅぅっと強く手を握られた
その手からどれ程心配かけたのか、どれ程迷惑をかけたのかが伝わってくる
私はその手をぎゅっと握り返した
聞けば、私は三ヶ月近く眠っていたらしい
肺に折れた肋が刺さり、出血も多くかなりやばめの重症だった、と…
そして
正直、なぜ生きているのか分からなかった
猗窩座は何故とどめをささなかったのか
…しかし
理由はともかく、生きているのなら仇はとれる
そして、生かしたことを後悔させればいいだけだ
そう決意し、もう一度眠る
次の日から毎日という程に見舞いの人が訪れるとも知らずに
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烏璃(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいております。本当に面白かったので今後も応援しています。番外編も小説になったのなら是非読ませていただきたいなと思う内容でした。楽しみに待っています。頑張ってください。 (2019年11月12日 22時) (
レス) id: f27bf2df20 (このIDを非表示/違反報告)
為人(プロフ) - ありがとうございます！！！語彙力フル活動で頑張ります！！ (2019年11月11日 19時) (レス) id: 8ac863d303 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ3。(プロフ) - わぁぁ！！好きです！！ こういう作品大好きなんです！！応援してます！！ (2019年11月11日 17時) (レス) id: 57e27a7918 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：為人 x他1人 | 作成日時：2019年10月27日 19時
