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廿弐ノ炎【恋】 ページ24

蜜璃side


Aちゃんが、幸せそうに食べる私が好きと言ってくれて、すごく嬉しかった



たぶん、私が力持ちなのと大食いであること
そしてこの髪でお見合いが失敗してしまったこと

それらを知っていて、自分の髪の話をしてくれたんだと思う








師範と同じ燃えるような髪は決して派手ではない、とは言えない

そして私の髪も


でも彼女は自分の髪が今は好きだと言って微笑む姿に心が打たれたの









Aちゃんは鬼殺隊に入ってからすごく明るくなったわ、まるで蛹に籠っていた蝶が羽ばたくみたいに



だから師範の願いが叶って嬉しいと思ってしまったの、純粋にね









〜過去回想〜

まだ、私が師範の継子だった頃の話


師範の指導はとても厳しくて辞めていく子も少なくなかった

いつも声を張り上げ、強く厳しく指導する師範は素敵だったわ





でも時々いつものような笑みを消して、何かを考えるように縁側に座っていらしたからついに私は声をかけたの

「何かお悩み事ですか?」ってね


すると師範はにこっと笑って「何でもない」っていつも言うの







そのやり取りを何度も何度も繰り返した





でも

師範は教えてくれなかったわ









やがて、私は炎の呼吸の派生の“恋の呼吸”を生みだし柱にまで上り詰めた

師範と共に任務に当たることも少なくなかったわ






そしてある任務の帰りにまた同じことを聞いてみれば
師範は少し呆れた表情をして、ついに話してくれたの







杏寿郎「…妹が、Aが最近前ほど笑わなくてな

だが、刀の手入れや鬼殺隊の隊服を洗濯する時は少し楽しそうな悲しそうな顔をするんだ」


蜜璃「…えっ、Aちゃんが?」





杏寿郎「母上が亡くなってから、Aは消極的になってしまったし…

きっと鬼殺隊として活躍したかったはずだ、だから…いつか」







〜現在〜







蜜璃「いつか、Aが望んでいるなら鬼殺隊として共に生きたいと言ってくれるのが願いなんだ」


この言葉を初めて聞いた時、私は何も言うことができなかった

そうですね、何て軽々しく言えなかった



師範は本当にずっと悩んでいたから、軽く肯定なんてできなかったんだもの









あなたの死を知った時はとても悲しかった

私を認めてくれてここまで育ててくれたあなたが死んだなんて、認めたくなかった







でも、今

師範の意思はAちゃんが継いでいる









だから師範、Aちゃんは私が必ず守ります

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 炎柱   
作品ジャンル:アニメ
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烏璃(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいております。本当に面白かったので今後も応援しています。番外編も小説になったのなら是非読ませていただきたいなと思う内容でした。楽しみに待っています。頑張ってください。 (2019年11月12日 22時) (レス) id: f27bf2df20 (このIDを非表示/違反報告)
為人(プロフ) - ありがとうございます!!!語彙力フル活動で頑張ります!! (2019年11月11日 19時) (レス) id: 8ac863d303 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ3。(プロフ) - わぁぁ!!好きです!! こういう作品大好きなんです!!応援してます!! (2019年11月11日 17時) (レス) id: 57e27a7918 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:為人 x他1人 | 作成日時:2019年10月27日 19時

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