〔WT〕孤独なスナイパー

第三話:二度目の出会いは ページ6

閃が入隊してから二年が経ち、佐鳥も隊に入りスナイパーの指導をするようになっていた

閃「なのに……何で俺はここにいる」

目を閉じ思い出していた閃は誰にも聞こえないような小さい声でそう言う

佐鳥「仕方ないじゃないですか！東さんがインフルエンザで来れないんですから！」

閃の言葉を聞いていた佐鳥は、閃の小さい声に合わせそう閃に同じ小さい声で言う佐鳥

閃「それは分かってはいる。任されたからにはキッチリやり遂げる」

佐鳥に小さくそう返す閃

佐鳥「ありがとうございます！

もうちょっとでスナイパーの訓練場に着くよ〜！」

そう後ろを振り返って訓練生達に言う佐鳥

スナイパー訓練場に着き、以前のようにスナイパートリガーの説明をする

閃「スナイパートリガーの説明は以上だ。質問はあるか？」

一通りスナイパー用のトリガーの説明を終えた閃がそう訓練生に聞く

佐鳥「なければ実際に練習して覚えよう！」

訓練生を見渡し、誰も質問がないことを確認してそう言う佐鳥

閃「練習の時に質問があれば聞いていいからな」

質問はいつでも聞いていいとそう言う閃

「「「「「「はい！」」」」」」

元気よくそう答える訓練生達

閃「それじゃあ佐鳥、俺らは見てまわるぞ」

訓練生達がそれぞれスナイパートリガーを撃つため散ったのを見てからそう言う閃

佐鳥「了解です！」

ピッと敬礼のようなポーズをし佐鳥は左側を見に行く

閃「佐鳥が左なら俺は右だな」

佐鳥が向かったのを見て反対の方に向かう閃

閃「(こっちは大丈夫そうだな……って)ん？あれは……」

しばらく右側の訓練生を見ていた閃はトラブルが起きていないことホッとしていた時

閃が見た方向には緊張からかガチガチになりながらトリガーを引く訓練生がいた

閃「(しょうがない……)」

その訓練生を見て何かを決めた閃はその訓練生の後ろを通る

閃「肩の力を抜かないと的に当たらないぞ」

訓練生の後ろを通る時にその訓練生にさりげなくそうアドバイスを言う閃

「え!?」

閃の言葉に驚いてそちらを見るが閃は止まらなかった

「よし」

そう言う声を聞いた閃はチラッとそちらを見る

閃「もう大丈夫そうだな」

緊張した雰囲気が消えたその訓練生を見てそう言う閃

その緊張していた訓練生が閃と繋がりを持つことになることを閃はまだ知らないのだったー…

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