神山くんと恋をする。2

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「Aそろそろ行くでー？」



「ともくんっ、あと1分待って！」




今日は労働組合の旅行。
東京なんて、何年振りだろう。
今年はともくんも一緒だから楽しみだ。





「Aっ！ここ！！」




会社の前に観光バスが停まっていて、
既に乗り込んでいた七瀬が私の席を教えてくれる。
七瀬の隣に私。前は桐山先輩とシゲ先輩。
後ろには藤井とともくん。



帰りは七瀬は例年通り桐山先輩の隣に座るだろう。
私はいつもシゲ先輩だったけど、
今年はともくんの隣に座れるといいなぁ。




《Aの隣、座りたかった。》




突然のともくんからのLINE。
素直に言ってくれるところが嬉しい。




《帰りは隣座ろうね！》



《おん！》



ともくんとの秘密の約束が嬉しくて、ニヤける。
七瀬にバレないか心配だったんだけど。




「神ちゃん何ニヤついとるん？」



「っ流星には関係ないやん！！」



なんて後ろからの会話が聞こえて。
更にニヤけが止まらない。
そんな私の事を七瀬が見逃す訳がなく。



「なになに？」



と怪しげに七瀬が笑うから。
仕方なしにともくんとのトーク画面を見せると
無言で指で○を作ってくれる七瀬。
ちょっと表情はニヤけてるけど、最高の味方だ。




七瀬達も今日は二人の時間を
楽しんでもらえるように。
私も出来ることがあったら協力しよう。




東京までのバスの車内は
七瀬とのガールズトークが楽しくて。
桐山先輩の肩にもたれて眠るシゲ先輩の
アホヅラな寝顔の写真を撮ったり。



カップルみたいに寄り添って眠る
ともくんと藤井を見て癒されたり。
あっという間に時間が過ぎていった。






「よっしゃーー！！着いたで東京ーー！！」




「シゲうるさい！ここ大阪やないんやで！？」




まるで田舎の子が始めて東京に来て
嬉しくて叫ぶかのように騒ぐシゲ先輩と
それを宥めるともくん。
どっちが先輩でどっちが後輩か分からない。



まず浅草で某ビール会社の見学。
七瀬といつも一杯目に飲むビールは
ここの会社のビールだからとても興味深かった。



ともくんは何やら熱心に歴史について
見ているなぁ、と思えば。
来年ここの会社の広告のメンバーに
選ばれるかもしれない、とのことで。



シゲ先輩と桐山先輩と藤井は
「はよビール飲みたいなぁ！」なんて
ふざけてる中でともくんは一人真面目で。
仕事熱心だなぁ。なんて惚れ直してしまう。






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移行します！
まだまだ続きます。
これからもよろしくお願いします。

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