検索窓
今日:4 hit、昨日:89 hit、合計:403,926 hit

疲れなくて、いいんだ。 ページ13

三人称だけど彩目線



______________

いきなり、彩の目の前に、光が差し込んだ。




「…わ……!」


突然の強い光に、思わず、目を閉じる。




………そして、

再び目を開けた彩の瞳に映ったのは、どこまでも広がる草原だった。

真っ青な空。

風に揺れる、青々と伸びた草。

頬を撫でる、柔らかい風。

暖かい、日の光。

ところどころに、透明度の高い、大小さまざまな池がある。


彩は、驚きで目を見張った。

ここは______



「驚きましたか?」



突然、背後から、声をかけられる。

驚き、すぐさま振り返った彩は、息を呑んだ。

目の前にいたのは__________


天使


そうとしか言いようのない、そう、それ以外に例え様のない風貌をした人物。

抜けるように白い肌。

金色の瞳。

長く、白い髪。

中世的な、まるでギリシャ彫刻のような、美しい顔立ち。

手には虹色のコスモスの花束を持ち、白い布を体に巻き付け、大きな、美しい白い羽を使い、宙に浮いている。



「こんにちは。私は、あなたを迎えに来たものです。」

天使は、彩の目の前に舞い降りると、すっと優雅な動機で跪き、その彩の手を取って、静かに口づけた。

そして、手に持っていた花束を、ソッと、彩の手に握らせる。

突然のことに驚く彩。
















しかし、不思議と、心のどこかで安心感を覚えたのに気づいた。



ああ、やっと__________


彩の本能が、何かに気付く。

そして、安堵する。

そう…なのか。

_________。


何も、不安はなかった。

ただただ、安心した。















これで私は_______

もう、私は___________













様々な思いが、ぐるぐると、胸をかけめぐる。

「…やっ、と、___________。」

つまりつまり、言葉を発する。

天使は、顔を上げ、そして、驚いた。

彩の目から、ぽろぽろと涙が溢れ、そして、その端正な顔が、微笑んでいたからだった。















「やっと_____
 もう_______
 _____________疲れなくて、いいんだ。」

















静かに、静かに涙を流し続ける彩。



そんな、目の前の、小さな少女を見て、天使は、苦し気に目を伏せた。

彼らに託すしか→←天界にて



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (706 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
194人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

美羽 - すごくおもしろかったです。 (2月6日 15時) (レス) @page50 id: abf6832c1a (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - 涙が止まりません、!こんなに感動するいい話初めてです!これからも応援するので頑張ってください! (11月5日 13時) (レス) @page50 id: b10f41175b (このIDを非表示/違反報告)
イズミ - ものすごくいい話だと思います。途中で、涙が出て止まらなくなってしまいました。こんなにも感動する話を書けるなんてすごいと思います。全力で応援するので、頑張ってください! (2023年3月11日 20時) (レス) @page50 id: 6ccf209779 (このIDを非表示/違反報告)
彩花 - 涙の止め方…誰か教えてください……(´;ω;`)ウッ… (2022年7月20日 9時) (レス) @page50 id: 7969a82418 (このIDを非表示/違反報告)
小三 - 後半涙が出てしまい止まりませんでした。面白い?というかなんだろう。感動してしまう作品ですね。 (2022年4月19日 18時) (レス) @page50 id: a6b1297b7c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:花畑 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年4月23日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。