羽根、返して下さい【ホークス】

羽根 6 ページ7

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「 あら、今日は早上がりなのね 」



『 はい 。友人と約束をしていて… 』



「 そう 。新しい環境でまだ不慣れでしょう
ゆっくり楽しんできなさいよ 」




『 ありがとうございます 。
ミッドナイトさん 』




「 もう先生じゃないのだけれど…
今更貴女にミッドナイトさんと呼ばれるのも
少し違和感だわ 」




『 ですよね…私も違和感しかないです 』







最近までここの生徒だったという事もあり
周りの先生方には

"さん"ではなく"先生"とつけてしまう癖がついてしまった


その度に相澤先生に指摘されちゃうんだけど


なんだか"さん"だなんて
他人行儀のような関係じゃないし

もう先生でいいかな 。なんて自分も諦めてきている



コートを羽織って

雄英を出る


彼からは8時に来るとメールで来ていたが…


時計を見ると

今はまだ6時半


今から仕事をしようとすると
9時、10時ぐらいまで長引いてしまうのは

自分でもわかっていたので早めに出てきたのだが



早すぎた



やめてよ、これじゃめちゃくちゃ楽しみにしてる女じゃんか



浮かれてんなぁ 。

なんて思いながらも雄英の正門で彼を待つ




2時間も待たないといけない

そう思うと段々疲れてきて

壁を背もたれにして
しゃがみ込む

時計を見るとまだ45分


こういう時って時間が経つのが遅く感じる






ﾊﾞｻｯ







「 あれ〜 。俺8時に行くって言いましたよね？ 」







「 どうしてここに居るんです？ 」

少しからかったように笑いながら

ゆっくりと降りてくる彼

先日の私服の彼とは打って変わって
コスチュームを着た彼はまた見えるものが違った







『 …あなたも、どうしてここに居るんですか？ 』




「 いやぁ、俺は東北にちょっと仕事があって
東京通るからちょっと覗いてやろうかなと思ったんですけど… 」







「 いや、まさかもう居るとは… 」
困ったように苦笑いをする彼

張り切っているように見える自分が
嫌で顔を伏せる
「しょうがないなぁ」とまた頭を搔く仕草をする

ふと頭を上げると

手を掴まれる







『 えっ、？ 』




「 このまま放置もアレですし
ご飯でも行きます？ 」




『 えっ、ちょ…！！貴方仕事は…！？ 』




「 相棒(ｻｲﾄﾞｷｯｸ)に任せます 」










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