羽根 11 ページ12
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『 ううん 。先生のクラスで、良かったよ 』
「 …そうか 」
先生にはベタ過ぎる褒め言葉とか
お世辞とかは多分効かない
だから
思ってることを短く伝えれば
ほら、照れてる 。
「 褒められたからって照れないの
イレイザー 」
「 俺が照れる訳ないでしょう 」
「 でも相澤くん心做しか嬉しそうだよ 」
「 だから違いますってオールマイト 」
他の教員たちに弄られる相澤先生
相澤先生が弄られるなんて
珍しいからなぁ
なんて思いつつ、先生達のやり取りを眺める
くすくすと相澤先生を笑っていると
ポケットの中にある携帯が震える
誰からだろうか
私は教員室から出て
画面の名前を確認すると
そこには
ホークスと映し出されていた
私は咳払いをして、応答ボタンを押す
『 も、もしもし…? 』
「 あ…、Aさん
この間はどうも、ありがとうございました 」
『 あ、私の方こそ… 。
とても楽しかったです 』
「 あはは 。それは良かったです 」
そう言って眉毛を下げて笑いながら
頭を搔く仕草をする彼が頭に思い浮かんだ
その姿が妙にリアルで少し笑ってしまう
こんな事でも想像して笑ってしまう自分は
相当重傷なのかもしれない
「 どうかしました…? 」
『 い、いえ!何も…!
そ、そういえば…ご用件は…? 』
「 あ、あぁ… 。
そんな大した用件は無いんですけど…
少し、貴方の声を聴きたくなってしまって 」
スマートフォンから聞こえる
彼の声はその場にいるかのような感じで
その言葉 。
その一言で胸がギューっと締め付けられるような、そんな感覚に陥った
駄目だ、この人と居たら調子が狂う
『 あ、あの……
今から…逢えませんか…? 』
「 …え…? 」
私は今日、6時限目に1クラス
授業があるだけなので午前中は暇 。
まだ新人教師だからヒーロー基礎学にも
参加させて貰えない訳で… 。
今日はあまり仕事が無い日なのだが
流石に彼はまだ仕事中だろうに
なんて事を口走ってしまったんだ
『 あ、いや!ごめんなさい!
貴方にもお仕事があるのに…勝手な事を…
ごめんなさい…気にしないで…!! 』
「 ……はぁ…っもう…! 」
彼は小さく溜息をついて
そのまま電話を切ってしまった
完全に嫌われてしまった 。
重い女だと思われてしまった
あぁ、…どうしよう… 。
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いちきちゃん - わぁぁ、、!素敵です!最高です!ありがとうございます! (2023年3月17日 9時) (レス) @page32 id: bbdd29e3b1 (このIDを非表示/違反報告)
あっぽー - 唐突の上田voiceの好きで笑ってしまいました笑まだ最後まで読み終わってないですがめっちゃドキドキします! (2021年11月29日 19時) (レス) @page15 id: e3d211137e (このIDを非表示/違反報告)
ゆた(プロフ) - 時差のコメント失礼します…!!もうめちゃくちゃドキドキでした…!!!素敵な作品ありがとうございました!! (2021年9月10日 12時) (レス) id: acb47aa965 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 完結おめでとうございますヽ(*≧ω≦)ノ 最後まで読めて嬉しいです!電話ごしのプロポーズから「これで満足〜」など、トキメキました…っ゚+.゚(*´∀`)b゚+.゚ 面白かったです! (2020年5月3日 4時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
玲音 - 完結おめでとうございます!!!!とてと素敵な作品でした^^読んでいて気分が良かったです!お疲れ様でした! (2020年5月1日 16時) (レス) id: 85bc7616b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミオ | 作成日時:2020年4月9日 16時