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「で。」

禪院先輩は右手を軽く持ち上げた。

「やるだろ?仲間が死んだんだもんな。」

「「やる」」

野薔薇と伏黒くんが一斉に、そう答えた。

「あんたは?」

「え、私?」

禪院先輩に指を刺された私は、笑った。

「やる、よ。もちろん。強くなりたい、し。」

「そうこなくっちゃ。」

野薔薇はそう言いながら、私の肩に腕を回した。

「でも、しごきも交流会も意味ないと思ったら即やめるから。」

野薔薇は挑戦的にそう言い放った。

「同じく。」

「ハッ!」

伏黒君と野薔薇の返事を聞いて、禪院先輩は愉快そうに笑った。

「まあこんくらい生意気な方がやり甲斐あるわな。」

「おかか。」

かくして、私たちの参戦は決まった。







特訓初日、私は狗巻先輩と対峙していた。

「よろしく、おねがいしま、す。」

私はとりあえず、先輩に頭を下げた。

「しゃけ。」

先輩はそれだけ言って、私を見つめた。

「……。」

「………………。」

「アイツら大丈夫かよ。」

禪院先輩のため息がここまで聞こえてきそうだ。

「A……あの子も話すのが得意なわけじゃないから。」

野薔薇はそう言って両手を挙げ、やれやれのポーズをした。

「やっぱり私が教えるか?呪具使いなんだろ、アイツ。」

禪院先輩がそう言っているのが聞こえた。確かに、基本的に簪や武器で戦う私は禪院先輩に教えてもらう方がいいのかも。でも伏黒君も禪院先輩に教えてもらいたそうだったし、どうだろう。

「……高菜。」

「ん、はい?」

考え事をしている最中に狗巻先輩に声をかけられ視点を上げると、狗巻先輩は自分自身を指差した。

「こんぶ!」

狗巻先輩はそう言って腰を下ろし、両手を顔の前に構えてファイティングポーズをとった。

「……了解、です。」

ジェスチャーだけの会話でもなんとかなるもんだな。そう思いながらも私は制服のポケットから二本の簪を取り出した。

「えっと、これは、普通の簪。殺傷力も、ほとんどない、木製です。」

頭に刺さっている簪とは違って、と付け加えてそう宣言しておく。実際、この二本は本当に大きいだけの普通の簪だ。人にあたっても問題はない。

狗巻先輩は私の持つ簪を見て、頷いた。それを確認してから、私は簪を手に持ち、構えた。

「お、いきなり実戦か。」

パンダ先輩が面白そうにこちらを眺めながらそう言った。

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柑橘(プロフ) - 尊都さん» ご指摘ありがとうございます!変更させていただきました。またなにかお気づきの点があればコメントください。 (2020年11月26日 3時) (レス) id: 3b878783b1 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - 稔米さん» ありがとうございます!五条先生とはギスギスして欲しいのでこのまま緩くやっていきたいです。 (2020年11月26日 3時) (レス) id: 3b878783b1 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - わかたくさん» ありがとうございます。更新頑張ります! (2020年11月26日 3時) (レス) id: 3b878783b1 (このIDを非表示/違反報告)
尊都(プロフ) - 五条先生ってみんな下の名前じゃありませんでした? (2020年11月26日 2時) (レス) id: 6a52012404 (このIDを非表示/違反報告)
稔米 - 好き過ぎます!なんかこれから色んな事実が発覚してくのかなーと楽しみにしておりマス!私は五条さんとの絡みが好きです!なんか甘々じゃない感じの…w (2020年11月25日 22時) (レス) id: 861890d0d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柑橘 | 作成日時:2020年11月24日 1時

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