英斗総合病院。

☆ ページ41

安田side




朝検温した看護師さんによると
Aちゃんのお熱はまだ下がっとらん
みたいやった。


でもご飯は頑張って半分くらい
食べてくれたんやって。


まだお熱高いし、もしかしたら
寝てるかな？と思いつつも
診察をしにAちゃんの部屋へ。


安「失礼します〜…」


(…あっ………寝とる……。)


はぁ、はぁ、って苦しそうな息遣いで
顔も真っ赤や…。しんどいやろな…。


安「ちょっとごめんやで〜…」


起こさんようにパジャマの隙間から
そっと聴診器を滑り込ませる。


「んっ……」


安「あっ…ごめんなぁ…

起こしてまったな…。」


「……章大先生……(泣)」


目を覚まして僕の姿を認識すると
すぐに目にいっぱい涙を溜めて
くしゃって泣き顔になったAちゃん。


安「どうしたん〜(笑)何で泣くん〜？」


きっと昨日のことをまだ引きずって
後悔してるんやろな…って思うけど。


「ふぇ……章大先生…………ｸﾞｽｯ…

…………怒ってないの……？(泣)」


安「ん〜？怒ってへんよ？」


「…ﾋｯｸ………ｸﾞｽｯ……章大先生……

………ごめんなさい………っ…(泣)」


ほら、ほんまに素直でええ子やねん。


安「ん。もうええよ^^

大丈夫、大丈夫。

先生もごめんな？

Aちゃんの気持ち考えんで
傷つけてまったな…ほんまごめん。」


「…っ……(ﾌﾙﾌﾙ)

先生は……ﾋｯｸ………悪くないっ…(泣)

……ほんとにごめんなさい……ｸﾞｽｯ…

ご飯…っ……ちゃんと食べるし……ﾋｯｸ…

お薬も飲む…っ………から……(泣)」


"嫌いにならないで……"


泣きながら一生懸命喋って
最後の言葉は消えそうに小さかったけど
Aちゃんの必死さが伝わってきて…。


安「……アホやなぁ(笑)

嫌いになんてなるわけやいやんかぁ(笑)

これからもずっと僕が
Aちゃんの主治医やで？

僕が絶対、Aちゃんの病気
治したるから。

やからこれからも一緒に頑張ろな？」


「……んっ……ｸﾞｽｯ……

章大先生〜〜〜っ(泣)」


安「んふふ^^

よしよし、甘えんぼさんやなぁ(笑)」


熱のしんどさからか、
少し幼くなってるAちゃんの
頭を撫でたり、布団の上からトントン
してると、安心したのか
あっという間に夢の中や。


Aちゃんの病気と付き合ってくためには
これからもきっと辛いこと、大変なこと
いっぱいあると思う。


でもそんな時は僕が支えるから…。


これからも一緒に頑張ろな^^






―end―

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